働くことを通して人が育つ環境を考える【中同協経営労働委員会】

企業変革支援プログラムステップ2のプロトタイプを確認

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 2月8日、中同協経営労働委員会が東京で開催され、17同友会と中同協から36名が参加しました。 第1部では「働くことを通して人が育つということ~労働環境と企業を取り巻く環境の変化を踏まえて」のテーマで永山利和・日本大学商学部教員(中同協企業環境研究センター顧問)より問題提起がありました。

 永山氏は、グローバリゼーションによる競争の激化や就業構造の変化、労働組合組織の機能劣化など、企業や労働を取り巻く環境が大きく変化する中で、雇用や労働のあり方が大きく変わってきていることを指摘。人は本来、育つ可能性を持つ動物であり、人とかかわり、コミュニケーションをとりながら働くためにそもそも言語が発達してきたなど、人間の特性を紹介しながら、そういった特性を把握して、労働を通して人が育つ環境を再構築していくことが大切であると問題提起しました。

 問題提起を受けてのグループ討論では、「『人が育つ条件』や『やりがい』などは、自社の事業の社会的使命感が関わってくる」「今の若者はいろいろな傷を抱えている人も多い。社会の状況に敏感にならないとそういうことも理解できない」など、自社の悩みなども交えながら活発に意見交換が行われました。

 第2部では「第2回人を生かす経営全国交流会」のまとめ、「企業変革支援プログラムステップ1」のデータ登録の現状と今後の取り組み、「企業変革支援プログラムステップ2」のプロトタイプ(原型)、第2回「経営労働問題全国交流会」(8月25~26日、福岡)の企画などを確認しました。

「中小企業家しんぶん」 2011年 2月 25日号より