企業体質変え 未曾有の危機乗り越えよう―設立30周年 大分同友会が第31回定時総会

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 今年設立30周年を迎えた大分同友会は4月19日、第31回定時総会を東洋ホテルで開催。過去最高の184名の会員が出席しました。

 冒頭、東日本大震災で被災した方に黙とうをささげたあと、第1部定時総会に入りました。

 定時総会では、木下光一代表理事が「東日本大震災が発生し、今まで以上にエネルギー利用の制約など、企業の体質を変えていくことが求められる」とあいさつ。その後、来賓の広瀬勝貞大分県知事から祝辞が述べられました。

 議案審議では、岩尾達也代表理事が2011年度活動方針を提案。「労使見解」に基づいた経営指針実践運動、中小企業振興基本条例への取り組み、増強目標などを採択しました。

 第2部記念講演は、吉田敬一・駒澤大学経済学部教授が「未曾有(みぞう)の危機を乗り越え、持続可能な地域づくりを!」というテーマで講演しました。

 吉田氏は、東日本大震災によって露呈された市場原理主義の欠陥、資源・エネルギー多消費型経済の問題点、成長至上主義の行政機構の問題点、地域経済・中小企業の役割の4つの日本経済の課題について説明。また、中小企業は徹底した顧客ニーズへ対応し提案することによって、行き過ぎず、行き届いたサービスを行い、大企業と差別化していくことが必要であり、「満足」から「感動」を与えられる企業に成長しなければならない、と述べました。

 第3部では、大分同友会設立30年を記念して制作したDVDの上映が行われました。同友会理念、大分同友会の現在までの歩みが15分間に凝縮されたDVDを、出席者は真剣に見入っていました。

 第4部懇親パーティーでは、100名を超す会員が交流を深めました。

「中小企業家しんぶん」 2011年 5月 15日号より