有田支部(和歌山)

有田をきらりと光る地域に―歴史ある地域に元気な支部を

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 和歌山同友会は4月26日、湯浅町において有田(ありだ)支部設立記念例会を開催し、有田支部が20名の会員でスタートしました。

 2001年に海南・有田支部として設立され、当初2003年には海南支部、有田支部として分離独立する予定でしたが、今日まで合同での支部活動を続けてきました。しかし、距離的にも離れ、地域の状況も異なる中にあって、「自分たちの支部を作ろう」という声が生まれ、設立の運びとなりました。

 当日は、他支部からの応援も得て、総勢60名が参加。来賓の和歌山県有田振興局長・湯浅町長から激励と期待の言葉が語られました。記念講演講師の丸山博氏((有)第一コンサルティング・オブ・ビジネス社長、東京同友会会員)からも「記憶に残る時の支部誕生」と祝いの言葉が贈られました。

 有田支部は、日本一の生産量を誇る有田(ありだ)みかんで有名な有田市を中心に、有田川町・湯浅町・広川町を基盤とします。広川町には濱口梧陵が 100年後の津波に備えて築いた広村堤防があり、「稲むらの火」のエピソードとともに小学校教科書などにも紹介され、1938年には国の史跡に指定されました。

 湯浅町は信仰の地・熊野三山へ通じる熊野古道の宿駅、また紀伊水道の港町として紀州藩の要所であったところで、醤油の発祥の地としても有名です。

 しかし、基幹産業である有田みかんも、最盛期に比べ売上高は大幅に減少し、栽培農家の高齢化による後継者不足も問題視されています。

 こうした地域の歴史や現状を踏まえ、元気な有田支部をつくっていきたいという想いが結集しました。新支部長の秋竹新吾氏は、「他団体とも提携して地域づくりに役立つ組織をつくり、互いに学びあいながら有田がキラリと光る地域となるように努めたい」と強い抱負を述べました。

 20名という小規模の支部での強みを活かし、会員間の連携を密にした血の通い合う活動と強い企業づくりの運動を通して仲間を増やし、きらりと光る有田地域をめざします。

「中小企業家しんぶん」 2011年 5月 15日号より