「同友会ごっこ」から経営実践へ【中国四国ブロック代表者・支部長交流会】

吉田先生基調講演

 中国四国ブロック代表者・支部長交流会が、6月3~4日にグランヴィリオ徳島で開かれ、9同友会と中同協から84名が参加しました。

 東日本大震災の影響と中同協の総会方針について松井・中同協事務局長が報告した後、吉田敬一・駒澤大学教授が「未曾有の大震災を乗り越える!」をテーマに基調報告しました。

 吉田氏は「大震災が暴露した日本経済の問題点」として、岩手や宮城の復興計画などを紹介しながら、市場原理主義の欠陥、資源・エネルギーの多消費型経済、「新成長戦略」に現れている成長至上主義の行政機構、地域内経済循環と中小企業の役割などを紹介。新しい国家モデルは文明型の「豊かな社会」から文化型の「幸せの社会」への転換が必要と強調しました。

 2日目には能登・広島同友会福山支部長と元谷・香川同友会中讃第2支部長が、支部づくりの実践を報告。能登氏はできない理由を人のせいにしないで、「私がやります」と役員の力を引き出しながら、支部内13地区の力で活性化している実践を紹介しました。

 また22カ月連続の入会記録を持つ中讃第2支部の元谷氏は、「会員増強の基本は例会づくり。役員の成長と例会で学ぶ中身が比例している。まず役員が学んだことを自社で実践すること」と強調しました。

 2日間とも各報告を受けてグループ討論を行い、震災の各社への影響や企業として今後どのような戦略を描いていくかについて交流し、地域からの期待が高くなる中で「同友会に入っていてよかった」と思える学びの場づくりについて意見交換しました。

 まとめに立った三宅・中同協副会長は、「同友会ごっこでなく自社で生かすこと。同友会の活動を通じて学んだことを企業で実践することが大切です」と訴えました。

「中小企業家しんぶん」 2011年 6月 25日号より