企業変革支援プログラムで自社の見直しを―相模原支部例会で活用方法を学ぶ

【変革への第1歩~活用しよう企業変革支援プログラム】16

 企業変革支援プログラム・ステップ1(以下「ステップ1」)の活用事例を紹介する本シリーズ。今回は神奈川同友会相模原支部6月例会の模様を紹介します。

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 6月16日、神奈川同友会相模原支部は「中同協・企業変革支援プログラムの活用~外部環境の激変の今、自社を見直しませんか?~」のテーマで6月例会を開催し、20名が参加しました。

 冒頭、大井副支部長が「東日本大震災の被災地を応援する意味でも、自社の足元から見つめ直して企業を強化することが必要。そのためにもステップ1の活用方法などを学びましょう」とあいさつしました。

 続いて(株)エニー代表取締役の佐々木雅一氏(神奈川同友会副代表理事・横浜支部長、中同協企業変革支援プログラム検討プロジェクトメンバー)が、約1時間報告を行いました。佐々木氏はステップ1が出来上がった経緯やその意義、活用の仕方などを解説。「ステップ1は自社の立ち位置を冷静に見ていただくという趣旨でつくったもの。低い点数が出ても気にする必要はなく、弱点・課題が見つかったらそれでよしと思うべき」と強調しました。

 また自社での活用などにも触れ、ステップ1に取り組むようになり、自社の課題として明らかになった「自社の社会貢献」について絶えず社員と討論するようになり、それが今回の震災に際しても社員が自主的に被災地支援に取り組むことにつながったことを紹介。

 さらに同友会で学んだ「10人で行っていた仕事を9人で行い、残り1人で新しい仕事づくりに取り組む」ということを指針にし、自社の課題である「新事業の取り組み」にも挑戦、成果が出始めていることなどを報告しました。

 報告を受けて参加者全員がステップ1に基づき自社の自己診断を行い、その結果をグループ討論で交流しました。各グループでは、「今回初めてステップ1に取り組んだが、日々の業務に追われて経営者としての視点がなかったと痛感した。改善できるところがたくさんあるとわかった」「今まで考えていなかったことが発見できた」「レベルアップしなければならないと意欲が高まった」などの意見が活発に出されていました。

 参加者からは「経営指針を作っただけで終わらせないための、素晴らしいツールに出合えました。仲間にもぜひ紹介したいと思います」などの感想もあり、ステップ1の意義を学び、大いに広めていこうということが確認された例会となりました。

「中小企業家しんぶん」 2011年 7月 5日号より