【〈シリーズ〉復興】復興は中小企業の手で―内閣府シンポで宮城同友会会員が報告

 6月28日、宮城の仙台メディアテークで、内閣府、宮城県、仙台市、(財)せんだい男女共同参画財団主催の「東日本大震災復興に向けてのシンポジウムin宮城~今こそ女性のパワーを発揮しよう~」が開かれ、自治体関係者や研究者、経営者、市民など約200名が参加しました。

 シンポでは、被災しながらも全社一丸となって再生に取り組んでいる宮城同友会若林地区副地区会長の小野リース(株)社長・小野明子氏をはじめ、足立千佳子・登米市男女共同参画支援員、洞口とも子・名取市産直グループ代表、宗片恵美子・イコールネット仙台代表理事がパネリスト、清原桂子・兵庫県理事がコーディネーターを務めました。

 その後、就労、女性の健康、子育て、法律の4つのテーマでグループ討論が行われ、平田・中同協事務局次長が「就労」のグループで座長として進行。雇用を守る中小企業が存続していける環境を整備する必要性を共有しました。

 小野氏より「震災で、社屋や工場、約280台のリース重機も被災しましたが、その重機を回収して修理するなど、全社員が仕事を通して復興に貢献するという自分たちの使命を再確認することにもつながりました。新たな柱として取り組んできた建設機械の講習には、復興に向けた資格取得のニーズから、申し込みが増えています。中小企業憲章の精神にそって、復興の仕事は被災地の中小企業が担い、被災地の雇用を守るようにすべきです」と報告がありました。

 生活者(女性)の視点から東北の元気、日本の元気を取り戻そうという小野氏をはじめとしたそれぞれの女性たちの力強い報告は、参加者を励まし、勇気づけるものとなりました。

「中小企業家しんぶん」 2011年 7月 15日号より