中小企業のイノベーション~日本中小企業学会第31回全国大会を兵庫で開催

 日本中小企業学会第31回全国大会が10月1~2日、兵庫県立大学において行われました。今回の統一論題は「中小企業のイノベーション―失われた20年からの脱却をめざして」。統一論題報告が3本、自由論題で30本の報告がされました。自由論題のテーマは、産業集積や中小企業経営、東アジア、連携、産地中小企業、支援施策の役割、ベンチャー、環境改善、事業承継など多岐にわたりました。

 国際交流セッションの第3報告では、兵庫同友会アドック神戸会長の藤谷良樹氏(神戸鈑金工業(株)社長)が共通演題「中小企業のイノベーション」について自社が発展してきた経験を報告しました。

 また、特別セッション「震災からの復興と中小企業」では、兵庫県立大学の佐竹隆幸教授が「リスククライシスと中小企業~阪神・淡路大震災の経験から」と題して自身の震災体験を含めて報告。佐竹氏は、今回のようなリスククライシスに陥ったときの企業や地域についての解明がほとんど進んでいないとし、モデル化、可視化し、復旧・復興システムを体系化していくことが不可欠と強調しました。

「中小企業家しんぶん」 2011年 11月 5日号より