めざす企業と経営指針実践へむけて議論~「企業変革支援プログラムステップ2」最終審議【中同協経営労働委員会】

 2月9~10日、中同協経営労働委員会が東京同友会会議室で開かれ、25同友会と中同協、労働政策研究研修機構の2名を含め49名が参加しました。

 1日目は「同友会としてどのような企業づくりを進めるべきかを考える」をテーマに、森岡孝2・関西大学教授による基調講演(3面に講演要旨)と大野栄一・中同協経営労働委員長による問題提起を受けて、グループ討論を行いました。

 森岡教授は「若者が働きがいを感じられる企業と社会に~現状と課題」と題して、非正規雇用が増える中、学生55万人中の2割しか定職に就けないこと、「就活自殺」「就職留年」などで未来を担うべき若者が働く中で社会人としての教育を受け、成長していける環境が狭くなってきていることなどの現状を紹介し、過重労働と非正規雇用にブレーキをかける必要があると訴えました。

 大野氏は「21世紀に目指す企業のありよう」として、1993年に中同協総会宣言で提唱された「21世紀型中小企業づくり」と「労使見解」(「中小企業における労使関係の見解」、中同協発行パンフレット『人を生かす経営』所収)をもとに、自社の経験を交えながら、「全社一丸経営」について問題提起しました。

 2日目は「企業変革支援プログラムステップ2」の内容の最終審議と普及、経営指針成文化運動の標準化と経営指針実践運動などについて論議し、次年度に向けた各同友会の企業づくりの取り組みに位置づけていくことなどを確認しました。

「中小企業家しんぶん」 2012年 3月 5日号より