地域経済支え命守るのは私たち【第15回女性経営者全国交流会in沖縄】457名が参加

 6月21~22日、「日本の地域の再生に女性の力を~見つめます地域を!結びます心を」をメインテーマに、第15回女性経営者全国交流会(中同協主催)が那覇市で開催されました。40同友会から参加した457名は、沖縄の歴史や現状にも学び、「命(ぬち)どぅ宝(命こそ宝)。地域経済を支え、命を守るのは(中小企業の)私たち」との共感の輪が広がる感動的な交流会となりました。

 台風の間隙をぬうように開催された交流会は、1日目全体会ではじまりました。沖縄同友会創立25周年にふれて小渡■・沖縄同友会代表理事が、本交流会が毎年開催となった意義について鋤柄修・中同協会長があいさつ。続いて、仲井眞弘多沖縄県知事などが、来賓あいさつしました。

 記念講演では、レキオファーマ(株)代表取締役の奥キヌ子氏が「夢の実現! 付加価値の高い地元産業づくり」と題して、14年の研究期間をかけた新医薬品開発と仕事づくりを語りました。次に糸数久美子・女性部連絡会代表は、女性の就労人口M字カーブを解消すれば、7兆円GDPが伸びることや中小企業憲章を示して、女性が社会的に力を発揮することが求められていると問題提起。

 その後6つの分科会に分かれ、報告やグループ討論が行われ、女性経営者ならではの本音で赤裸々な課題を出し合い、熱い議論が交わされました。

 2日目は、各分科会座長による分科会報告の後、宮城初枝・沖縄同友会副代表理事より沖縄の慰霊の日が6月23日であることにふれ、自身の戦争体験から、命の尊さ、平和の大切さ、そして沖縄の基地問題を提起するあいさつがありました。

 文化講演は、美ら島観光バスガイド・崎原真弓氏が、琉球時代からの沖縄の文化と歴史を紹介。一人芝居では沖縄戦での母子の悲劇も語られ、参加者は涙を浮かべて聞き入り、平和と命の大切さを実感しました。

 まとめで糸数氏は、協調や共感、連携を強調し、地域経済のために各地の振興条例をつくり、女性としての生活者の視点での仕事づくりを提起。命を守るのは中小企業であることを強く印象付ける交流会となりました。

「中小企業家しんぶん」 2012年 7月 5日号より