Webサイトリニューアルと対外発信の強化をめざして

【変革と挑戦―各同友会の実践事例から】22

 各同友会の実践事例を紹介する本シリーズ。今回は7月26日の中同協広報委員会で東京同友会情報化プロジェクト委員・コトウユウキ氏((株)オフィスコトウ代表取締役)が行った報告「東京同友会Webサイトリニューアルと対外発信の強化をはかる取り組み」の概要を紹介します。

東京同友会情報化プロジェクト委員 コトウユウキ氏((株)オフィスコトウ代表取締役)

 私は東京同友会のWebサイトのリニューアル検討会議座長としてリニューアルに取り組んできました。旧サイトは、これまで何度も増築を重ねてきて、また各支部・委員会から「載せたい」と要望があったものを基本的に全て載せてきたこともあり、文字だらけで、どこに何があるのかわかりづらいという状況になっていました。

 情報があふれかえり、目的のページにたどりつけない。ターゲットが拡散し、誰に向かって情報発信しているのかわからないという問題がありました。

 会員さんにアンケートをとったところ、東京同友会のサイトを見る目的は、7割位の方が例会の確認や出欠の登録のためで、必要のないページはほとんどチェックしていないということがわかりました。

 アクセス数の分析をしてみると、トップページと例会登録システムは月間約1万件のアクセスがありましたが、他は月間100件くらいしかありませんでした。

 Webサイトリニューアルにあたってのポイントとしては、まず目的・ターゲットの再確認を行いました。会員さんが求めているのは例会についての情報であり、それがわかりやすいものにすること。そしてトップページはこれから入会を検討しようという方に向けたページにすることにしました。

 東京同友会の場合、50代・60代の方は、会員さんからの紹介で入会する方が多く、20代・30代の方はWebサイトを見て入会する方が多いという傾向がありました。それらを踏まえ、トップページは30代の若い経営者を対象にしたものとしました。

 また情報の拡散を抑えるために、トップページは正方形の箱が12個並んでいる形にし、その中で情報が整理できるようにしました。正方形にしたのは、スマートフォンでも押しやすいようにということも考慮しました。

 Webサイトの運用費用捻出のため、会員企業のバナー広告掲載も行いました。リニューアル後は、Webサイトを見ての会外からの問い合わせは月20件程度、サイトを通じての入会者も月5名前後とともに倍増しています。

 東京同友会ではWeb以外でも、外部発信の強化をはかる活動を行っています。今年度より政策部・渉外連携・憲章政策本部を統合し、政策渉外本部を設置しました。

 これにより、より総合的で強力な政策活動を推進し、発信力も強めていくことをねらっています。政策の実現力が高くなるのではと、私たち会員も期待しているところです。

「中小企業家しんぶん」 2012年 8月 15日号より