琉球の先人に学び、地域ブランドをつくりだそう~第18期同友会大学スタート【沖縄】

【変革と挑戦―各同友会の実践事例から】23

 6月9日、沖縄同友会第18期同友会大学がスタートしました。今年は開講に先立ち、3名の同友会大学講師によるシンポジウムを初めて開催し、同友会大学の魅力を大いに語っていただいたこともあり、例年より多い33名の受講生が出席しました。

 4月18日の「同友会大学シンポジウム」では、前期(第17期)の受講生2名の体験発表があり、「同友会大学を受講して、全く新しい世界が開けたような気がする。ぜひ、多くの方に受講してもらいたい」と感想を述べました。

 シンポジウムは、テーマを、「ちゃーすが(どうする)沖縄!!あなたは本当の沖縄を知っていますか?」として、―地域づくり、政治・経済、琉球の歴史の各専門分野から、沖縄の現状と未来について、講師3名から熱く語って頂きました。

 講師3名からは「ないものねだりではなく、足元にあるものを発掘し付加価値を高める。地域ブランドをつくろう」、「琉球の先人達がしたように、本土の人や外国人など様々な人材をうちなーんちゅとして迎え入れ、活用していく必要がある」、「本土との格差是正は教育から。韓国並みの大学進学率をめざし、“じんぶん”(知恵)を出す人材をつくっていこう」などの提言がありました。

 国立劇場で行われた入学式・第1講は、記念公演として、琉球舞踊家の宮城茂雄氏から、「琉球舞踊の世界」のテーマで、その魅力を存分に伝えて頂きました。

 解説付きになるとこれまで見てきた琉球舞踊がどれほど奥深い意味で舞われているのか良く分かると受講生一同、感動の様子。「ちょっと高級なフランス料理レストランに行くような感覚で古典芸能に慣れ親しんで欲しい」との宮城氏の言葉が印象的でした。

 同友会大学ほど、受講開始の入学式と全講を終えての卒業式とで受講生の感想が大きく変わる取り組みはありません。とりわけ単元一の沖縄講での学びは深く、「知らなかった沖縄」の発見です。

 今年も10月までの全18講を終えて、どのような論文が提出されてくるのか、運営委員一同、とても期待をしています。

「中小企業家しんぶん」 2012年 9月 5日号より