鳴門市でエコノミックガーデニングを深める【第8回四国連携交流会・四国】

 今年で8回目となる四国連携交流会が8月28日、徳島県鳴門市で開催されました。当日は鳴門市長と市職員も参加。四国4県の同友会の正副代表理事・理事・支部長45名が参加しました。

 2008年の中同協総会議案書で、米国発祥の地域活性化プログラムとしてエコノミックガーデニング(以下EG)が紹介されました。開催地である鳴門市は、今回の基調講演講師として迎えた拓殖大学の山本尚史教授の協力を得ながら研究を深めており、EGの実施と共に振興条例制定を進めています。

 四国内でも県や市町村で中小企業振興条例が制定または予定されており、実態調査や振興会議が不可欠とされていますが、より実効性を高めるためにEGの手法を学びました。

 基調講演で山本教授は、企業誘致に頼らず地元の意欲ある中小企業の成長で地域活性化を図るEGの考え方を踏まえながら、各種メディアを生かした企業の情報力強化やアイデアに富んだ人材発掘といった実践法を説明。その上で、地域活性化には、自分たちの町が誰の役に立っているのか、本当の顧客は誰なのか、をよく考える必要があると語りました。

 また、EGは本格導入するまでに2~3年かかり、さらに効果が発現するまで2~3年かかると指摘。「EGは行政側の手法だと言われていますが、いつまでも行政に頼らず、地域のNPOや企業がソーシャルビジネスとして関わっていくことが重要」と締めくくりました。

「中小企業家しんぶん」 2012年 10月 15日号より