環境変化に強い企業づくりと地域に責任を持つ同友会~2012経営研究集会開催【宮城】

 11月8日、宮城同友会「2012経営研究集会」がパレスへいあんにて開催され、会員、行政、金融機関、ゲストを含め384名が参加しました。今年度も例年同様に実行委員会を中心に各分科会の企画や参加の呼びかけを行いました。

 来賓の河端章好宮城県経済商工観光部部長と高橋裕仙台市経済局局長より、宮城同友会への期待を込めた挨拶がありました。

 「全体会」では、駒澤大学経済学部・吉田敬一教授(中同協企業環境研究センター座長)から「東日本大震災が暴露した産業政策・中小企業政策の問題点~われわれが取り組むべき政策課題・経営課題」をテーマに基調講演がありました。

 講演の結びには吉田教授から「地域振興ではなく『地域深耕』、内発的に個性を発揮していくうえで、みなさん宮城同友会は一番影響力があり東北の核になっていきます。ここから多くの光り輝く中小企業を生み出し、中小企業憲章に沿った循環型の地域づくり、企業づくりに今こそ取り組んでいただきたい」と提起がありました。

 その後「人を生かす経営の実践」「強みを発揮する経営実践」「新たな事業への挑戦」の3つのテーマで計5つの分科会を開催。報告者の実践に学び、グループ討論では活発な意見交換が行われました。

 甚大な被害を受けた沿岸地域から参加したある会員は、「まずは『仕事づくり』が使命だと感じた。仕事づくりが会社をつくり、コミュニティをつくり、生活の営みをつくると思う。会社・地域・社会にこうした循環を創り出していくことこそが経営者の役割だと学んだ」と語りました。

 当日参加したゲストは後日開催した「同友会を知る会(新会員とゲストの歓迎会)」にも参加。6名の新たな仲間を増やす成果を挙げた経営研究集会でした。

「中小企業家しんぶん」 2012年 12月 5日号より