中小企業が日本を変える!-第43回中小企業問題全国研究集会開催1279名が参加

 「今こそ、社会の主役である中小企業が日本を変える!~中小企業憲章の精神を企業と地域のすみずみまで~」をメインテーマに、2月14~15日に第43回中小企業問題全国研究集会(略称全研、中同協主催)が福岡市・ヒルトン福岡シーホークで開催され、全国から1279名が参加しました。14の分科会や記念講演などで学び合いました。

14の分科会で学ぶ

 1日目は分科会から始まり、「同友会運動が目指す地域づくりと経営環境」、「復興『われら断じて滅びず』から1年」、「同友会理念の実践と自社の変革」、「業種別:打つ手は無限!なぜ既存業種で成長し続けるのか?」、「見学:変革のヒントは現場にあり」という5つのテーマにそった12の分科会と2つの見学分科会が行われました。参加者は報告やグループ討論で学びを深めました。

 懇親会は福岡雙葉(ふたば)高校の合唱で始まりました。福岡同友会が被災地復興の思いを込めた歌「スマイルアゲイン」が歌われ、参加者は静かに聞き入りました。来賓からのあいさつ、全国行事のPRが行われ、福岡自慢の料理の数々がふるまわれました。熱気に包まれ参加者の交流が進み、最後の締めは3名の代表理事による博多祝いめでたと博多一本締めで1日目を終えました。

記念講演―地域に寄り添う経営

 2日目は中山英敬・福岡同友会代表理事の開催地あいさつ、鋤柄修・中同協会長あいさつ、廣實郁郎・経済産業省九州経済産業局局長、小川洋・福岡県知事、山崎1樹・福岡市副市長の来賓あいさつの後、14分科会全ての座長による分科会報告がありました。

 続いて(株)ふくやの川原正孝代表取締役が「私の経営理念~人を活かす経営~」をテーマに講演しました。(株)ふくやは福岡の名物である明太子の製造の元祖。川原氏の父である川原俊夫氏はその製造方法を公開し、明太子を福岡全体に広めました。父母の経験を通した企業経営の在り方について話し、「中小企業はやはり地域に寄り添うこと、地域貢献を考えていくことが何よりも大切なことであると思います」と語りました。

 広浜泰久・中同協幹事長が2日間のまとめとして「1つ目に人を生かす経営の実践、2つ目に誇りの持てる会社づくり、3つ目としてお互いを助け合うための会員増強。この3つを会全体で進めていきたい」と述べ、来年の全研開催地となる広島同友会の粟屋充博代表理事が閉会あいさつを行い、2日間の幕を閉じました。

「中小企業家しんぶん」 2013年 2月 25日号より