「社員の働きがい」「採用と教育一体の 取り組み」を議論【中同協社員教育委員会】

 3月13日、中同協社員教育委員会が開かれ19同友会から36名が参加しました。冒頭、2月19日に逝去された大久保尚孝氏(初代中同協社員教育委員長、北海道同友会相談役)に黙祷を捧げ参加者一同で哀悼の意を表しました。

 本郷社員教育委員長は開会あいさつで、「大久保氏が著した“同友会における社員教育”の精神をしっかりと引継ぎたいと思います」と述べて、次回(2013年8月29~30日)の社員教育委員会の1日目を、社員教育委員会関係者以外にも広く呼びかけて、大久保氏を偲びその功績を学ぶ場として企画することを表明しました。

 続いて、2つの問題提起がありました。元・大東市(大阪府)職員の三浦純一氏(大阪市立大学都市研究プラザ特別研究員)は、大阪同友会会員企業の従業員を対象に実施した「働きがい向上に関するアンケート」で、自社の経営計画を知っており社内で意見表明の機会がある人は、そうでない人に比べて働きがいを感じているなどの結果が出たことを報告。そして、働きがい向上を支援することが行政の産業政策として重要であり、中小企業振興基本条例制定・活用の取り組みの中で有効な視点になると指摘しました。

 続いて小暮恭一中同協共同求人委員長が、共同求人委員会が地域の若者に夢を持てるよう支援に取り組んできたことを報告。その上で、若者が就職して働く上でのキャリアパスや、社会に貢献できるイメージを提供する社員教育委員会ならではの役割に期待を表明し、「採用と教育は不離一体です。社員教育委員会と共同求人委員会は連携の中にこそ意義を見出せます」と指摘しました。

 問題提起を受けてグループ討論し、「社内におけるチームワークは労使見解に基づく経営指針の実践でこそできる」、「人を採用して育てることを一体に追求してこそ会社と地域がよくなると実感した」などの感想が出されました。

 最後に今年11月に秋田で開催する第26回社員教育活動全国研修・交流会を地元100名以上、全国100名以上の参加で成功させようと参加者で決意を固めあい閉会しました。

「中小企業家しんぶん」 2013年 4月 5日号より