安芸支部(高知県)

同友会で地域内コミュニケーションの再生を

 3月18日、高知同友会の安芸支部設立記念例会がホテルタマイで開催されました。

 当日の参加者は、会員、ゲスト、他団体、金融機関などを含め、60名を超える盛会となり、記念報告として香川同友会の(株)スカイファーム、川西裕幸氏が「農業にこそ経営指針書を!~指針の実践で、農業を、地域を元気に!!」のテーマで報告しました。

 安芸支部は高知同友会初の行政区に根差した支部として設立され、芸西村以東の県東部地域における同友会運動の拠点となります。

 安芸市は県東部、高知市と室戸市の中間に位置する人口1万8000人の市で、主な産業はナスや花き類などのハウス園芸、林業、漁業といった農林水産業が中心です。

 歴史的文物も豊富で、三菱財閥創始者の岩崎弥太郎の生家や、明治時代に作られた野良時計、江戸時代に建てられた武家屋敷を中心とした土居廓中などがあり、近年は観光にも力を入れています。

 高知同友会では「高知市内で開催される例会への参加は大変。ぜひ安芸に支部を」との安芸の会員からの声に応え、2011年度から支部設立準備に着手。3回の支部設立準備例会、さらに9回の地区例会を経て、支部会員21名で安芸支部を設立しました。支部設立に向けた会員増強においては、安芸在住・出身の会員とその家族が中心となり、2年にわたる地域での地道な声掛けと例会への勧誘に取り組むなど、多大な貢献がありました。

地域にどうやって仕事を作るか

 安芸地域の最も大きな課題は、少子高齢化です。地区例会のグループ討論で経営交流を重ねる中で「未来を担う二十代、三十代の若者がいない。子どもの数は少なくないのだが、高校を卒業すると9割が域外に出てしまう。仕事がないからだ」との悩みが多く寄せられました。

 地域にどうやって仕事をつくるのか、自分たちに何ができるのか。希薄となっていた地域内コミュニケーションの再生を武器に、安芸支部の挑戦が始まっています。

「中小企業家しんぶん」 2013年 4月 25日号より