環境経営で企業革新を 環境経営・エネルギーシフトアンケート結果から【中同協】

 中同協では2009年より実施してきた「同友エコ」をリニューアルして、2017年7~10月まで環境経営・エネルギーシフトアンケートを実施し、25同友会から1270社のエントリーがありました。アンケートは1225社が回答。結果は次のとおりです。

黒字企業ほど環境方針・目標策定企業の割合が高くなる傾向

 直近の決算状況についてでは、黒字が54・3%、収支トントンが27・8%となり、あわせると82・1%となりました。環境経営・エネルギーシフトに関する方針や目標があるかどうかについては、「ある」と回答した企業は10・4%、作成中もしくは検討中が17・1%となりました(図1)。環境マネジメントシステム(EMS)については取得企業と以前取得・取得中あわせて10・4%でした。

 決算状況別で環境方針・目標(作成中も含む)策定企業の割合(図2)を調べてみると、黒字と回答した企業では16・9%、収支トントンと回答した企業では7・8%、赤字企業では2・8%となりました。環境方針や目標を位置づけている企業は黒字企業で比較的多くなっていることがわかります。

 環境経営・エネルギーシフトを方針や目標に掲げ実践している企業は、黒字企業の割合が高く、環境経営の実践は経営体質の改善につながっている可能性が考えられます。

会員企業の環境経営の実践状況

 会員企業の省エネ・省資源活動、社内や地域での環境経営の実践状況については、節電が65・3%と最も多く節電意識が比較的高いことがわかりました。続いて紙の削減は47%、クールビズ・ウォームビズは42%となっています。地域の清掃活動も36・9%と多くの企業が、会社の周辺などの清掃活動をしています。省エネ設備・機器の導入、室内温度管理、節水や燃料の削減活動なども3割を超えています。

「中小企業家しんぶん」 2018年 2月 5日号より