北海道地震~大地震と停電で北海道が一時孤絶 北海道胆振東部地震から立ち上がる

 9月6日未明に発生した北海道胆振東部地震は、最高震度の7を記録。この地震によって、北海道のほぼ全世帯が停電となり、空港、鉄道、高速道路が完全にマヒし、断水も各地で発生。北海道全土が孤絶する前代未聞の事態となりました。

震源地に近い厚真町では大規模な土砂崩れが発生し、稲刈りを控えた静かな集落をのみ込みました。全道で41人を数えた犠牲者の多くは、同友会会員の「とまこまい広域農協」の組合員と家族であり、会員企業の社員も3人含まれていました。

 震源地エリアには、厚真町で3社、安平町が2社、むかわ町に3社の会員がいます。会員本人は皆無事でしたが、救援や復旧に奔走しており、連絡がなかなか取れません。8日には全道8カ所の同友会事務所で電源が復旧。全会員にお見舞メールを発信したところ、次々と返信が返ってきました。

 「7日は停電の中、ため銭方式で営業。在庫商品を一部冷蔵車、冷凍車に積み替え温度管理をしました。停電で大手の物流がストップする中、販売できたのは、同友会メンバーら地元納品業者様のおかげです。定休日返上で営業するなど、毎日が年末のような忙しさが続いています。従業員の疲れが出てきているため、次の定休日と翌日を連休とし、全員リフレッシュさせていただきます」((株)ウロコ社長斎藤光太郎氏/スーパーマーケット・本社伊達市)

 北海道ブラックアウト(全域停電)という未曽有の事態でも、住民のライフラインを支えるために奮闘する会員の姿が随所にありました。地震による混乱が収束してから問題になるのは観光などへの風評被害です。道のまとめでは宿泊予約キャンセルがすでに94万人、観光消費影響額は292億円に達しており、回復の見通しはまだ見えていません。

 北海道同友会では被災された会員を励ますための「お見舞い金募金」活動に取り組むこととなりました。募金は1口5000円。10月26日をめどにしています。

◆お見舞い金募金振込口座

北洋銀行本店営業部 普通1501833
一般社団法人 北海道中小企業家同友会 災害救援基金口

「中小企業家しんぶん」 2018年 9月 25日号より