街全体で若者育てたい~別海の高校生京都に「留学」【北海道同友会南しれとこ支部別海地区会】

 1月12~15日まで、別海高校(北海道)の生徒4名が京都の大学を見学しました。これは2009年に施行された「別海町中小企業振興基本条例」第7条(児童・生徒の勤労観等の醸成)に基づいて、別海町と北海道同友会南しれとこ支部別海地区会が連携して行ったものです。

 別海町と京都大学は同友会を介して連携を深めています。昨年、別海町は北海道同友会を通して京都大学の岡田知弘教授の研究チームの学者5名を招き、地域経済分析を行いました。その際に別海高校の全校生徒に向けて岡田氏が経済学の講演をしています。

 今回の参加者は、別海高校の三戸優衣さん、島田真実さん、浦山果歩さん、山口陽子さんと別海高校教諭の遠藤由希子氏を含む引率者4名の計8名。1行は12日朝に別海町を出発し、翌13日に京都大学、佛教大学、立命館大学を見学しました。京都大学では岡田氏や大学院生の小山氏らがキャンパスを案内し、高校生が大学生活を明確にする足掛りとなりました。

 参加した浦山果歩さん(16歳)は「都会の4年制大学で日本史を勉強したい。京都の大学の雰囲気に触れることができてよかった」と顔を輝かせていました。岡田氏は最後に、「世界の古典を読んでほしい。大学生になったときに必ず役立つ」と高校時代の過ごし方について助言しました。

 同行した別海地区会幹事長の山口寿さん(富田屋(株)代表取締役)は「大学を自分の目で見ることによって高校生の進学意欲が確実に高まった。若者は都会で勉強して将来は地元に戻って地域のために働いてほしい。条例の精神に基づいて町全体で若者を育てたい」と語っていました。

「中小企業家しんぶん」 2012年 2月 5日号より