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バイオマスタウン真庭視察 第2回 バイオマスタウンの原動力・銘建工業(株)

【エネルギーシフトに挑戦!】第10回

バイオマス発電機

 真庭市のバイオマスについて学ぶ経営者の集まり「真庭塾」の塾長であり、銘建工業(株)代表取締役である中島浩一郎氏。かんな屑(くず)など廃棄物と考えられていたものを「資源」とした中島氏の発想、そして経営者としての行動力がバイオマスタウンの原動力となりました。

 銘建工業(株)では、木質を生かしたさまざまな集成材や製材の提供を行っています。集成材を製造する過程には、かんな屑や端材といった廃棄物が発生します。銘建工業(株)の持つ4工場全体では、1日あたり750トンの木材処理で端材18トン・樹皮17トン・乾いたかんな屑(プレナー屑)150トンが発生していました。かんな屑だけをサイロにためると3日で満タン。これらを木質バイオマス部門で利活用する方法があるのではないかと模索します。

木質廃材の利活用

 その後試行錯誤を繰り返し、1998年本社工場に国内初の木質バイオマス発電施設(出力1950キロワット)を設置。1日当たり約100トンの「かんな屑・樹皮・端材」をボイラー燃料として使用しています。工場内の電力をほぼ賄えるほか、夜間に余る約1300キロワットを売電し年間5000万円もの収入となっています。

 また1日当たり70~80トンのプレナー屑を圧縮してホワイトペレットを製造しています。国内生産では30%ほどのトップシェアで、年1万7000トンの生産・販売をしています。ホワイトペレットは燃焼効率が高く、発熱量単価を比べると重油6・5円のところ、ホワイトペレットは3・9円まで抑えられます。

さらに新しい事業展開

 銘建工業(株)では、オーストリアで開発された高層建築が可能な新しい木質構造用材「CLTパネル」に着目し、2010年から日本での活用を考えはじめました。CLTパネルは性能は優れているものの、日本では建築基準法により使用が規制されました。そのため基準法の改正を目標に2012年「日本CLT協会」を設立、CLTパネルの素晴らしさを伝えてきました。その後、国土交通大臣の特別認可で高知県にCLT建材の建物を完成させ、2013年にはJAS(日本農林規格)を取得。日本CLT協会も3社から80社へ広がっています。

 これら全ての事業を「木を活(い)かす」というテーマで銘建工業(株)が中心となって発展させてきました。地域のために一歩踏み出し、自ら新しいことをつくるのは経営者にしかできないことを実感させられました。目標は地域の関係企業で仕組みをうまくまわすこと。企業が主導する地域経済活性化の一例でした。

(松)

「中小企業家しんぶん」 2014年 7月 5日号より

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