共に働き、共に生きる企業づくりをー第1回障害者雇用フォーラム【群馬】

群馬同友会

 群馬同友会では7月22日、高崎市総合福祉センターを会場に、今年度より発足した障害者雇用委員会と広報委員会の設営、群馬県後援のもと、「第1回障害者雇用フォーラム」を開催しました。

 当日は会員経営者や同テーマに関心の高いオブザーバー、県内各地の障害者支援機関・特別支援学校、行政関係者など、総勢70名を超え る参加者が集まり、障害者雇用について学び合いました。

 生沼障害者雇用委員長は開会あいさつで「厳しい経営環境のなか、中小企業はボランティアで障害者雇用を行うわけではない。法定雇用義務の有無に 関わらず『なぜ障害者雇用に取り組むのか』を考える機会にしてほしい。誰もがイキイキと働ける企業づくり、社会づくりの第一歩になれば幸いです」と語り、本フォーラムの開催意義を説明しました。

 群馬県障害者就労支援係からの報告では、障害者雇用の基礎知識や県が実施する各種支援制度、取り組 み事例などを説明。また、事業所・障害者、双方の支援強化を目的に設置される「障害者就労サポートセンター」の紹介DVDを放映し、同セン ターの積極的な活用を呼び掛けました。

 基調報告では、えのきだけの生産・加工・販売を行う(株)柿の木農場会長・柿島滋氏(長野同友会障がい者問題委員会委員)が講師として、「障がい者と共に歩んだ28年~障がい者雇用を通して私が得たもの~」をテーマに、自身の経営体験を報告しました。

 柿島氏は「どの社長も『知らない』から取り組めない。私も職場実習の受け入れがキッカケだった」と、同社が障害者雇用を始めた経緯を説明。その後、毎年の実習受け入れや定期採用、グループホームや就労継続支援A型・B型事業所の設立など、障害者と共に歩んだ道のりをさまざまなエピ ソードを交えて振り返りました。報告では「最終的には経営者の心の問題。同友会には障害者雇用に取り組む土壌があるので、ぜひ多くの 企業で実践してほしい」と参加者に訴え掛けました。

 その後、グループディスカッションを実施。「立場を越え、皆で力を合わせて考 えなければならない」「障害も個性。仲間として企業に迎え入れる体制づくりが大事」「知ってもらうには、こうした会の開催が非常に有意義」な ど、活発な意見が交わされました。

「中小企業家しんぶん」 2015年 9月 15日号より