「人を生かす経営」の総合実践を通じて自らの手で地域振興を!【奈良同友会第30回定時総会】

奈良同友会

 4月22日、奈良同友会第30回定時総会が奈良市で開催され、来賓・ゲストを含む128名が参加しました。

 今年は、「『人を生かす経営』の総合実践を通じて、自らの手で地域振興を!」というスローガンのもと、経営者の責任を自覚し、同友会らしい経営指針の成文化と実践を進めて地域にあてにされる企業をめざすことが活動方針の柱として掲げられました。そして中小企業家の立場として企業づくりを基盤にしつつ、行政・金融・学校・商工団体・市民と協働して中小企業振興基本条例の制定をめざすことが重点方針として位置づけられました。

 第2部では来賓のあいさつの後、基調報告として中同協経営労働委員長の中山英敬氏((株)ヒューマンライフ代表取締役)が「人間尊重の経営で『日本一のコールセンター』をめざす~問われるのは一人ひとりと相互信頼を築く経営姿勢」と題して報告。

 独立創業し金策に奔走するなか同友会で経営指針を成文化、発表会をして融資を得ることができます。その後も人材育成などで頭を悩ますたびに全国行事に参加しては、グループ討論で自身の悩みを打ち明け、経営指針の社員との共有、社員の思いに寄り添うコミュニケーションなど指摘・助言されたことを1つずつ実践していきました。そして「社員に変わってもらおうと取り組むうちに、結果として社員の目から見て私が変わったということでした」と経営者としての自身の変化を振り返りました。また同友会の経営指針づくりは作成から実践の段階を迎えていると指摘。実践とは、指針に掲げた企業像に近づくための「成果のともなう具体的な行動」と強調し、自社にとっての具体的な行動とは何かを掘り下げ、実際に行動していますかと問題提起しました。

 また会場では5日前に発生した「熊本地震」について、中同協が熊本地震対策本部を立ち上げ支援体制を築いている現状や被災地からのメッセージが報告され、全国同友の仲間で経営再開・再建を支援していこうと義援金が募られました。

「中小企業家しんぶん」 2016年 5月 15日号より