2017共同求人・社員教育活動全国交流会を島根で開催―地域で若者を育て、地域に若者を残す

 12月7~8日、「地域で若者を育て、地域に若者を残す~持続可能な地域と企業のために」をテーマに2017共同求人・社員教育活動全国交流会が島根で開催され、35同友会・中同協含め257名が参加しました。

 冒頭、小田隆弘・島根同友会代表理事より「300名を超える会勢で本交流会を迎えることができました。2日間の学びが島根同友会の大きなステップになると信じています」とあいさつ。続いて主催者を代表して加藤明彦・中同協副会長よりあいさつがありました。1日目は川中英章・中同協共同求人副委員長をコーディネーターに、梶谷俊介・中同協社員教育委員長、佐藤全・中同協共同求人副委員長、小祝慶紀・東北工業大学ライフデザイン学部教授によるパネルディスカッションが行われました。地域の人口減少が大きな課題となる中、共同求人、社員教育の両側面から地域に根ざす中小企業の責任と役割を報告。地域の学校との連携から、子どもたちへ地域と中小企業を知ってもらうこと、採用と教育を通じてよりよい地域を創って行くことが中小企業の仕事であると学びました。

 懇親会では来賓として島根県商工労働部次長の太田史朗氏、松江市長の松浦正敬氏よりあいさつがあり、料理では島根県を代表する食材が振る舞われました。

 2日目は島根県海士町長である山内道雄氏が「ないものはない~離島からの挑戦~最後尾から最先端へ」をテーマに海士町の実践を報告。地域経営は企業経営と同じと捉え、町政の経営指針「自立・挑戦・交流~人と自然が輝き続ける島に~」を掲げ、身を切る行政改革から行政と島民が一体となり、島のブランド化や高校魅力化プロジェクトによる人材育成など島にある資源を生かした地域づくりに学びました。

 最後に、小暮恭一・中同協共同求人委員長が「本交流会では社員の成長と企業の成長、そして人の成長が地域の成長につながることに気づかされました。社員に良い企業だと言ってもらえる会社にすること、そして地域住民に良い場所だと言われる地域にしていくことを目指さなければなりません。まずは自社から変えていきましょう。その活動こそが共同求人であり、社員教育活動です」とまとめ、2日間の交流会を閉会しました。

「中小企業家しんぶん」 2017年 12月 25日号より