原点回帰をスローガンに  岩手・河野氏の講演から東南海地震に備える【和歌山】

 4月20日、ダイワロイネットホテル和歌山において、和歌山同友会第31回定時総会が開催され、102名が参加しました。

 第1部総会では、昨年度の総括と今年度の方針が提起されました。今年度のスローガンを「原点回帰」とし、同友会運動の原点に立ち返り経営者としての器づくりをさらに深めていくこと、そして自社をよくしよう、強靭な経営体質を作ろうと入会したすべての会員が同友会運動を自主的に主体性をもっておこなえるよう、中小企業家同友会の理念に基づき、和歌山同友会のビジョンの骨子の作成をめざすことが確認されました。

 新理事を代表して、堀口寛司代表理事からは「和歌山同友会でこれまで30年間、会員の皆さんがつないできた同友会運動を次世代や地域につないでいくためにも、今期強靭な経営体質づくりの一助となれるよう組織運営をおこなっていきます」と力強い言葉がありました。

 第2部記念講演では、岩手同友会より(株)八木澤商店 代表取締役の河野通洋氏が「震災からの復興」をテーマに講演。東日本大震災で地域(陸前高田市)の会社の8割以上が全壊流出し、1割強しか企業が残っていないという状況の中で、「1社もつぶすな」をスローガンに行政、金融機関、学校、企業が一体となって地域を守るために取り組んだ話を聞きました。

 参加者からは「雇用を増やしたい。また地域の中でどのような活動ができるのかを考えたい」など多く学びの声があり、和歌山県も東南海地震が直面する問題と言われる中、企業として何をすべきかを考える機会となりました。

 第3部懇親会では、行政、金融機関から多数の来賓が参加。途中和歌山同友会7支部、部会の取り組みに関するPRの時間もあり、和やかな雰囲気のなか懇親を深め、幕を下しました。

「中小企業家しんぶん」 2018年 5月 15日号より