エネルギーの地域循環を考える 木質バイオマス発電を見学【中同協地球環境委員会】

 3月8~9日に中同協地球環境委員会が行われ、13同友会・中同協から23名が参加しました。

 1日目は、愛媛県内子町の(有)内藤鋼業(内藤昌典代表取締役、愛媛同友会会員)が行う内子バイオマス発電所を見学し、内藤氏と内子町環境政策室の児玉芳樹氏から内子町と(有)内藤鋼業の取り組みについて報告がありました。

 内子町は人口1万6,718人(7184世帯)が住み、2006年度からバイオマスタウン構想を策定し、森・畑・まちの3つのプロジェクトに取り組んでいます。(有)内藤鋼業では林業者の未利用材を回収し、ペレットを製造しています。2019年1月には木質バイオマス発電所を建設。20メートル×40メートルのコンパクトな施設でありながら、1,115キロワットの発電が可能で、これは2,500世帯が1年間使用する電力に相当します。内藤氏は、「内子町だからできたわけではなく、全国で通用するビジネスモデル。大切なのは中心となって進められるキーマンを地域内で見つけること」と話しました。

 2日目は、愛媛県四国中央市の紙産業技術センターで委員会を行いました。はじめに、平沼辰雄・中同協地球環境委員長があいさつをし、2016年に採択された「中小企業家エネルギー宣言」の内容を参加者であらためて確認しました。次年度も同友エコ(「環境経営・エネルギーシフトに関するアンケート」)を実施することを確認し、今年度以上に参加同友会数を増やしていくことを目標にしました。

来年度の方針について、赤津加奈美・中同協地球環境副委員長から提起があり、参加者で意見交換を行いました。地球環境委員会として、全国交流会の再開催と全国に委員会設立を呼びかけることを確認しました。

 中同協第51回定時総会の関連分科会と国の政策に対する中小企業家の要望・提言の内容について話しあい、閉会しました。

「中小企業家しんぶん」 2019年 4月 5日号より