地域と共に生きる中小企業で未来を~2019新入社員入社式&共育研修会開催【宮城】

 4月1~3日宮城同友会では、合同入社式に続き2泊3日で共育研修会が行われました。

 この研修会は、新入社員のみの参加ではなく、経営者・幹部社員・先輩社員が同じテーブルで学びあうことが特徴です。研修会はブロックゲーム(仕事の疑似体験)から始まり、先輩社員の体験報告、マナー研修、総括講義、グループワーク(寸劇)が行われ、37社64名の新入社員が積極的な姿勢で臨みました。

 パネルディスカッション形式で行われた先輩社員の体験報告では、「働く前に不安だったこと」をテーマに入社に至る背景や入社後の不安やうれしかったこと、先輩になった時の変化などを報告し、「仕事の楽しみを自分自身で見つける」「不安を1人で抱え込まない、関係性を自分から築いていく」とエールを送りました。

 先輩社員の当時の悩みや壁を乗り越えた体験、これから新しいことに挑戦していく報告を聞き、これから働くことに対してイメージをすることができた体験報告でした。

仕事の疑似体験を取り入れたワーク

 今年度から新たに仕事の疑似体験を取り入れました。先輩が忙しそうで声をかけられないなど、新入社員ならば誰でも経験するであろう状況のテーマが用意され、その状況をどのように乗り越えるかを寸劇で発表しました。

 ストーリーや登場人物、セリフは3日間の研修の中で打ち合わせを重ね、自分に置き換えながら各グループで考案しました。新入社員にとっては仕事の疑似体験を、鑑賞した経営者は会社での新入社員への対応を改めて考えるきっかけとなりました。

してあげることを増やす

 社員共育委員長の家村秀也氏((株)イエムラ 代表取締役)が「仕事とは“してあげる”ことです。してあげるとお客さん、先輩から感謝されます。皆さんは少しずつしてあげられることを増やしていってください。そのためには2つの目標が必要です。“成長の目標”と“態度の目標”です。成長の目標とは仕事ができるようになることです。すぐにはできるようにはなりません。しかし、態度の目標はすぐにできる仕事(してあげる)です。それは、あいさつや掃除、意思表示です。分からないと意思表示をすることが皆さんの仕事です。また、相手に“してあげる”だけでなく、自分にも“してあげて”ください。仕事ができるようになることが最大の自分にしてあげることです」と総括しました。

「中小企業家しんぶん」 2019年 5月 5日号より