「大災害の時代」の中、「未来視点から経営を研究する」 2019経営研究集会【宮城】

 10月24日、宮城同友会「2019経営研究集会」が開催され、325名が参加しました。

 今年度の特徴は、「毎月行われている例会は現状の問題や課題の議論しかされていない。もっと先々を考える経営研究集会にしたい」との意見から出発し、開催テーマに「未来視点から経営を研究する」を掲げたことです。

 もう1点は、開催数日前の12~13日に上陸した台風19号により、被害が会員1,066社中87社に広がる中、急きょ、岡田知弘教授(京都橘大学)と山形同友会の協力から、「大災害の時代を生きる中小企業家へ」のビデオメッセージを撮影・作成し、当日、上映したことです。

 結果的に、開催テーマに掲げた「未来視点」、頻繁に災害が発生する「大災害の時代」において、BCPも含めて「未来視点で考える重要性」が合致する内容となりました。

 基調講演は、(株)ヴィ・クルー代表取締役の佐藤全氏が「時代を読み、10年ビジョンを掲げる経営」をテーマに「大変革の時代にビジョンを描く価値」「10年ビジョンは経営者の覚悟であり、経営指針は経営者自身の人生のための実践」「目的と手段を入れ替えないこと」「地域を経営する時代」などを報告しました。

 その後行われた分科会は、全5分科会すべてのテーマに「未来の○○」を掲げ、「付加価値づくり」「採用と育成」「中小企業経営(SDGs)」「新しい仕事づくり」「事業承継」から学びあいました。

 すべての報告者、座長、室長を宮城同友会会員が務めたことも特徴です。宮城同友会が2019年度全県方針の1つに掲げる「毎月、新しい報告者、座長、室長が挑戦する例会づくりに取り組みましょう」の実践の場ともなりました。

 今後は「動員=毎月の例会参加者数」ならびに「分科会づくり=毎月の例会づくり」と位置づけ、本研究集会の到達点と課題を2020年度の「支部づくり」につなげていく予定です。「未来視点」と「大災害の時代」を一体と捉え、「危機の時こそ会員(仲間)を増やすこと」を推進していきます。

「中小企業家しんぶん」 2019年 11月 15日号より