【京都同友会 丹後支部】設立35周年記念事業開催 持続可能な地域づくりをめざして

京都府北部に位置する丹後支部(井上泰典支部長・(株)丹後乳販代表取締役)は1983年、府北部地域2番目の支部として、登録会員52名で設立されました。本年、設立35周年という大きな節目を迎え、10月25日に記念事業を開催しました。

丹後地域は2004年から2006年にかけての市町村合併を経て、今では2市2町で構成され、区域面積8万4450ヘクタールに人口9万7500名が住まう地域です。

約300年の伝統を誇る「丹後ちりめん」の産地として知られ、織物業が基幹産業のひとつとして地域経済を支えてきました。

近年は、経済構造の変化に伴い、その産業が退潮するなど地域経済の疲弊や人口減少・高齢化が地域課題として先鋭化する中、「与謝野町中小企業振興基本条例」「京丹後市商工業総合振興条例」の制定に尽力してきました。

今回の記念事業はこれらの現状を前提に、地域課題が経営課題であることを強く意識した取り組みとなりました。

第1部記念式典では、京都府丹後広域振興局・中野孝男局長をはじめ、2市2町の市長・町長、地元金融機関、商工会議所・商工会、近接する公立大学校から来賓として同席し、継続した連携を進める機会となりました。

第2部記念講演会では、講師に枝廣淳子氏(大学院大学至善館教授・幸せ経済社会研究所所長)から、「未来は地域にある!持続可能で幸せな地元経済を創る」とテーマを題して講演。

地域経済の現状を見える化することから、どう地域経済を取り戻していくのかについて、大いなる気づきと未来の見通しを得ました。

最後に『丹後支部40年ビジョン』を発表し、さらなる飛躍を誓いました。

〈丹後支部40年ビジョン〉

一、提案する同友会(持続可能な地域づくりを進めていくために、地域を知り、課題を明確にし、行政や金融、地域諸団体と連携を深め、地域経済ビジョンを提案する同友会運動の推進)
一、東西交流(共通課題をもつ地域と交流し、課題の共有とともに、地元の魅力、可能性をみつけることで、地域課題の解決と自社の地域経済の発展をめざす)
一、経営指針成文化(全会員が成文化し、経営に生かす活動の強化)
一、人間尊重の経営(「労使見解」を元に将来を見据え、希望に満ちあふれた輝く地域企業をめざす)
一、会員増強(安定した強靱な70名会員をめざす)

「中小企業家しんぶん」 2019年 11月 25日号より