【新型コロナ】会員企業緊急調査速報 マイナス影響9割 知恵出しあって乗り越えたい【中同協】

 新型コロナウイルスの影響が深刻化する中、中同協では全国的な調査を実施。33同友会3,664社が回答し、マイナスの影響が「出ている」「懸念される」を合わせて88%に上りました。対応策として、社員とともに「新規受注の確保」などに力を入れる企業が多く、会員の奮闘している様子がうかがわれます。

 3月17~31日に調査実施した本調査では、会員企業のうち42%が経営上マイナスの影響が「出ている」とし、「今後懸念される」と合わせて88%となりました。(図)

 具体的な影響として、「商談遅延」、「予約キャンセル」、「イベント・展示会の中止や延期」「国内仕入れ先からの調達」があげられており、3月の前年同月対比の売上は53%の企業が「減少」見込みで、5割以上減が5%と深刻です。一方、社内では、「(新型コロナへの)対応について社内で協議した」企業が40%と最多でした。

 影響を乗り越えるための具体的対応は、「新規受注の確保」「運転資金の借り入れ」「人件費以外の経費の節減」「緊急融資の活用」などの順で、社員とともに新たな展開を模索する一方で、資金手当てに走る企業の姿が浮き彫りになっています。

 「国や自治体への要望」では、緊急施策の条件緩和や対応の迅速化、消費税減税などを求める声が多く、「同友会への期待」として、「会員間の情報共有」「緊急施策の紹介」をはじめ、「政府に中小企業の声を届けてほしい」「知恵を出しあって乗り越えたい」とのメッセージも寄せられています。

図 新型コロナウイルスの経営へのマイナスの影響(業種別)

「中小企業家しんぶん」 2020年 4月 15日号より