オンライン面接広がる中、対面での合同企業説明会を開催【宮城】

 コロナ禍でオンラインによる企業説明会の開催が広がる中、宮城同友会では6月12日に、3カ月ぶりの対面形式による合同企業説明会を開催し、26社が63名の学生を迎えました。

 2月以降、県内でも企業が一堂に会す合同説明会は中止が相次ぎ、現在もなお、学生も企業もさまざまな制限が続いています。全来場者の検温やマスク着用、消毒や換気の徹底、会場内の配置や収容人数調整などに取り組んで開催された会場内の様子は、地元紙やテレビ局などのメディアによって地域に広く発信されました。

 宮城同友会では、この間も各企業での取り組みや県内各大学と定期的にICTツールを活用しながら、互いに日々変化する状況や直面する課題を共有してきました。大学側からは「休校が続き、学生の動向が把握しきれていない」「企業の現状、今後の採用意欲を具体的に知りたい」、企業側からは「学生に直接情報を届けることができない」「(自社単独でオンライン説明会に取り組んではいるが)学生の反応が見えにくい」などの声が寄せられました。委員会で議論を重ね、事前準備として、「参加企業各社での採用実績やつながりのある各校への情報発信」、「委員会としてのJobwayからのリアルタイムでの情報集約と更新、各大学担当者への開催主旨や会場内での感染防止策などの発信」に努めました。

 企業側の課題となっていた学生への直接告知は、各大学の協力で学内ポータルサイトなどでの情報発信が行われた結果、学生の来場動機として「学校からの情報」が最も多い数値となりました。

 学生からは、「合説中止が続く中、企業の話を直接聞いて安心した」「県外志望だったが、県内に目を向けた。対面で有意義だった」、企業からは「不安な中にいる学生の声をリアルに聞き、学生のためにもよい機会だったと感じた」「売上減などの課題はあるが、地域に根ざす企業として人材に先行投資したい」との声が寄せられました。

「中小企業家しんぶん」 2020年 8月 5日号より