白井支部(千葉) コロナ禍での新支部設立~魅力的なまちづくりをめざして

 10月14日に千葉同友会の26番目の支部として、白井支部が34名で設立されました。当日はコロナ禍ということもあり、会場だけでなくZOOMでも同時配信することで、60名近くの参加者で盛大に開催されました。

 白井市は千葉県の北西地域に位置し、1979年に北総鉄道が開通したことで沿線のニュータウン地区に住民が多数入居し、人口が飛躍的に増加した地域ですが、近年の人口増加は鈍化し、高齢化が年々進行しています。また、市内には県内最大規模の工業団地を抱え、産業振興条例が制定されており、行政と企業との関係性が強いのも特徴です。

 当初は2020年の4~5月ごろの設立に向けて準備をしていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が重なってしまい、再準備を余儀なくされました。

 その際、コロナ禍で新支部の設立をすべきなのかという議論もありましたが、準備委員会では、コロナ禍だからこそ市内で圧倒的多数を占める中小企業が真摯に経営に向き合い、地域経済を発展させる必要があると考え設立準備の継続を決行しました。そうしてZOOMなども最大限に活用することで毎月準備例会を開催し、無事に設立総会を迎えることができました。

 第一部の総会では、白井市長をはじめ、千葉3行の各白井支店、白井市商工会長と多くの来賓が参列し、祝辞が述べられました。笠井喜久雄・白井市長からは「白井支部ができることで地域経済の活性化につながることを期待します」と激励の言葉がありました。

 第2部の記念講演では、拓殖大学政経学部・山本尚史教授を講師に「中小企業と地域づくり」をテーマに講演がありました。講演では、白井市の現在の経済環境をベースに、今ある資源や今後の課題を分析し、創業よりも産業創造の観点の重視や、廃棄される地域内資源の再活用、産業振興条例のもとでの戦略づくりなど、白井地域活性化のためのさまざまな提言がありました。

 白井市は同友会会員の組織率が6.39%(市内企業数642社)と県内で最も高い地域です。そこに新支部が設立されたことで、今後さらなる地域活性や諸団体との有機的な連携など、大きな期待が寄せられています。

「中小企業家しんぶん」 2020年 11月 5日号より