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ウッドショック -コロナ禍の住宅産業

 国土交通省が毎月公表している「新設住宅着工・利用関係別戸数、床面積」の統計を見てみると、新設住宅着工戸数は2020年4月に6万9,568戸と、前年比▲12.4%となっています。その後、徐々に回復傾向が見られ、2021年1月には前年比▲3.1%となり、2021年3月には+1.5%とプラスに転じ、最新の2021年4月には7万4,521戸で+7.1%と回復基調が鮮明になってきています。(表1)

 一方で、「ウッドショック」と呼ばれる事態になっています。ウッドショックとは、木材が品薄で調達困難になり、かつ価格が急激に上昇しており、住宅産業や住宅を建てる人に影響を与え始め、基礎工事だけ終えて、工期や引き渡しが延長される状態のことです。

 農林水産統計の木材流通統計調査の2021年4月の木材価格を見てみると、毎月価格が上昇傾向にあり、素材価格は、すぎ中丸太が前月に比べ1.5%上昇、木材製品価格は、すぎ正角が前月に比べ2,000円高い6万4,500円で3.2%上昇となっています。米つが正角(防腐処理材)は前月より6,200円高い8万7,500円で7.6%上昇となっています。(表2)

 この背景には、コロナ禍から回復基調となっているアメリカや中国などでの木材需要が急速に高くなっており、世界中で日本国内用の木材が他の国に買い負けしているほか、買えたとしても価格が急激に上昇していること、さらに高く買った木材も世界中のコンテナ不足で日本に輸送できない状況になっており、輸送できたとしても運賃が高騰している状況にあるようです。そのため輸入の木材が品薄かつ高騰していることから、国産の木材にシフトされ、急激な需要の高まりで国産材も品薄で価格が上昇するということになっています。

 コロナの影響で、テレワークの普及や3密回避で、世界中で都市部から離れたエリアでの戸建て需要が高まっており、ウッドショックは長期化も懸念されています。

「中小企業家しんぶん」 2021年 6月 25日号より

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