地域の安定・安全・安心のための多様な支援を 初となる自治体との災害協定を締結【兵庫】

 7月12日、兵庫同友会と養父市の「災害時における災害対応業務に関する協定」の締結式が行われました。これは養父市が災害に直面した折、さまざまな角度で多様な支援を同友会が行うもので、兵庫同友会と自治体との災害協定締結は初めてのことです。

 締結式には、養父市から広瀬栄市長以下、副市長・危機管理監等5名、同友会から藤岡義己代表理事・西村副代表理事・河野事務局長のほか、養父市会員13名が出席しました。

 広瀬市長からは、「協定を結ばせて貰えたのは素晴らしい。色々な異業種の方が集合体としておられるので、災害時における市民の多様なニーズに対応してもらえる。今後は協定を締結したことで、同友会のメリットも双方で考えていくのが大切。地域経済発展のために、双方が利益を得られる協定のあり方を、われわれはモデルとして作っていく。そういう思いを込めての今日の締結式である。コロナ禍では行政が皆さんの支援に回る時もある。市独自の支援については同友会との懇談会で意見を聞かせてほしい」とあいさつしました。

 続いて藤岡代表理事が、「地域の安定・安全・安心は、中小企業の発展と従業員が豊かな生活を育む上での大前提。地域に積極的に関わるのは社会貢献やボランティアではなく経営の課題。地域振興において行政と中小企業は同志であり役割が違うだけ。自社の課題として地域の安定安全安心に取り組んでいけたらと、今回の締結に臨んでいる。災害が起きた時、まずは仲間を助けるのが第一。そうしないと養父市の経済がおかしくなる。多様性を持つ異業種の団体である同友会は、その特徴を生かしてこれまでもさまざまな経営危機を乗り越えてきた。私たちの経営資源を駆使し、災害時に会員支援を通して市に貢献したい。今後も意見交換を通し協定を共に育てたいと考える」と応じました。

 兵庫同友会は養父市を皮切りに、県下市町との連携を進めていきます。

「中小企業家しんぶん」 2021年 8月 5日号より