【連載】中小企業における若者の人材確保を応援する「ユースエール認定制度」について 第2回 ユースエール認定取得によるメリット

 全3回にわたり、厚生労働省が所管する「ユースエール認定制度」をご紹介します。第2回はユースエール認定取得によるメリットです。

 前回は、ユースエール認定制度の概要についてご説明しました。今回は、認定取得によるメリットに着目します。

 ハローワークでは、職業紹介窓口で認定企業を積極的に紹介するほか、所内掲示版や求人コーナーで、ポップなども活用しながら、PRシートや求人票に目が止まりやすくなるような工夫を凝らした掲示を行うなど、日ごろから認定企業の積極的なPRに努めているところですが、そのほかにも情報発信を後押しをするためにさまざまな取り組みを行っていますので、ご紹介します。

 はじめに紹介するのは、合同企業説明会や合同就職面接会における取り組みです。10月に入り、高卒の2次募集や大卒の秋採用が本格化し、これから合同面接会などに参加される企業もあるかと思います。各都道府県労働局やハローワークでは、こうした面接会の参加に際して、認定企業については優先枠を設けているものもあります。昨今のコロナ禍で、各種イベントへの参加が制限される中、このような優先枠は企業にとって大きなメリットとなると考えています。会場では、入口付近に認定企業専用の特別ブースを設けたり、ユースエールののぼりを立てるなど、求職者の目に止まるような工夫をしたり、認定企業のPR時間を確保するなどの取り組みを行ったりしています。また、労働局によっては認定企業限定の就職面接会を開催しているところもあり、若者と出会う機会が増えるのもユースエール認定企業の魅力の1つです。

 次にご紹介するのは、各都道府県労働局独自の取り組みです。

 宮城、山形、富山、滋賀などの労働局では、認定企業をPRするために認定企業を紹介した冊子やポスターを作成し、県内の高校や大学宛に発送しています。冊子ではPRシートを収録しているほか、そこで働く先輩社員・新卒社員へのインタビュー、働きやすい環境を整備するための工夫などをご紹介しています。ポスターには企業名と所在地を記載し、地域に根ざした優良企業であることをアピールしています。なお、PR冊子やポスターについては下記QRコードからご覧いただけます。

 また、多くの若者が利用するYouTubeやInstagramなどで認定企業を紹介するなど、幅広く広報活動を行っている労働局(秋田や鹿児島)や、地元テレビ局や地元紙などのマスコミとタイアップし、認定企業を取り上げてもらっている労働局(福島や沖縄)もあります。

 特に、認定通知書の交付式を開催する場合は、地元テレビ局や新聞社などのマスコミを集めて取材していただくことも多く、取材動画や記事を通じて、多くの学生の目に触れることで、若者からの応募の増加が期待できるほか、企業のイメージアップにもつながります。

 どの取り組みも無料で行っていますので、ユースエール認定制度に興味や関心のある中小企業の皆様、お気軽に近くの労働局またはハローワークにご相談ください。

厚生労働省人材開発統括官若年者・キャリア形成支援担当参事官室
TEL:03―3597―0331

「中小企業家しんぶん」 2021年 10月 5日号より