あらゆるリスクに対応できる組織づくりを議論 中同協危機管理・災害対策本部「REESⅡ」

 11月10日、中同協危機管理・災害対策本部「REESⅡ」の第2回会合がオンラインで開催されました。

 冒頭、中山英敬・本部長(中同協幹事長)が「中同協の調査では、新型コロナ特別貸付の実質無利子・無担保融資は会員企業の60%が利用し、返済が始まってきている。資金繰りが厳しいとの声も出てきており、今後深刻になると懸念している。常設組織として今後どのような活動を展開していくか、意見交換して考え方をまとめていきたい」とあいさつしました。

 議題の中では、東日本大震災の教訓と課題を確認し、REESⅡの役割について意見交換しました。参加者からは「同友会型企業づくりの真価が危機を通じて見えてきた」「気候変動や地方の人口減少などの直面している課題に対して中小企業としてどのように責任を果たしていくか」「被災地はいまだに復興の途中であり、人間らしく生きられる基盤を作り上げていく『人間性の復興』という考え方が重要」などの意見が出されました。

 また、いわき市では、震災後に中小企業振興条例の制定に同友会が関わり、コロナ禍でも行政との関係性が深化しているという条例を生かした取り組みが紹介されました。

 今後の活動について、経営指針にBCPを位置づけた事業存続への取り組みや、環境経営の視点での企業づくりが必須の時代に入っていくこと、アフターコロナに向けた出口戦略が全国の同友会の課題であることなどを確認しました。

「中小企業家しんぶん」 2021年 12月 5日号より