【特集】各同友会会員増強の取り組み~同友会の魅力に自信を持ち、粘り強く増強活動を【千葉】

 千葉同友会も一昨年からコロナ禍の影響で大きく会勢を減らしましたが、さまざまな取り組みを進めてきた結果、今年1月には過去最高会勢を超え現在1,600名台となりました。そこに至った経緯と教訓を振り返ります。

 まず初めに千葉同友会が取り組んだことは、危機感と現状認識の共有でした。これまで全県1,500名前後の会員数で推移してきましたが、昨年7月ごろに1,400名を下回るような危機的状況になりました。しかしコロナ禍前(2019年度)と比較し退会数は減少していても入会者が6割減にとどまっているため会勢が落ち込んでいる、といった現状認識を正副代表理事間で共有しました。

 そこで7月から10月末にかけて「プラスワン運動」と銘打って各理事が1名の新会員を迎えるか入会につながる行動を起こし、全体の機運をつくっていくことに努めました。

 一昨年から活動していた新支部づくり(浦安支部)の動きも増勢へ転じた大きな要因です。コロナ禍で思うように増強活動ができない時もあり設立予定日の延期もありましたが、近隣支部の協力を得ながら準備例会(同友会を知る会)を毎月粘り強く開催し、多くの新会員を迎え昨年12月に設立しました。コロナ禍でも同友会での学びと経営実践を語ることで、共感を呼び増強が進んでいくことを会内に広げました。

 また、昨年度より全県の会員増強部会の組織体制を見直し、27支部(基礎組織)の支部長などを中心とする組織に改めました。同部会では定期的に会合を開き、増強の目的の確認や各支部の活動交流を行っています。さらに毎年10月には増強キックオフ集会を開き、他同友会の増強の先進事例から学んでいます。

 増強は同友会の基本活動でもあることを意識してもらうために、支部長などと知恵や情報を共有し励まし合うことが大切です。また常に増強の目的を確認しあい運動的視点を持つことで、実践に移していくことを大事にしています。

 それらの積み重ねと流れを受けて、11月~12月、2月~3月(途中)の2度の増強集中期間に全県で取り組み、その中で青年経営者を中心にした自主的組織がつくられるなど大きな成果が出されました。各自が自主的に目標数を設定し切磋琢磨(せっさたくま)しながら活動が進められました。

 ある会員は「対象者の関心事に寄り添って、同友会活動を紹介しお誘いすることが大事。増強活動は会社経営と同じで、目標を立て計画し、実行し改善することが大事だと気づいた。自社にはそれが不足していたことを今回気づかされた」と話します。

 千葉同友会では数年前に会勢を大きく飛躍させた時期がありましたが、そのときに「量は質を生む」「質と量は常に同時並行で追求するもの」ということを実感しました。それらを力に次年度も増強を楽しく力強く進めていきます。

「中小企業家しんぶん」 2022年 3月 5日号より