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【経営者保証解説】第2回 経営者保証を巡る現状と金融小委員会での検討

 中小企業庁事業環境部金融課による経営者保証についての解説企画を3回にわたり紹介します。第2回目のテーマは「経営者保証を巡る現状と金融小委員会での検討」です。

経営者保証解除の取り組みの進捗状況

 これまで経営者保証改革に取り組んだ結果、事業承継時の二重徴求の比率は大きく減少しましたが、それ以外の成果はどうなっているのでしょうか?「経営者保証に関するガイドライン」が制定されて以降、経営者保証に依存しない新規融資の比率は、増加傾向ではあるものの5割未満です(図表参照)。また、新規融資に限らず、既存の借入の全部又は一部に経営者保証を提供している事業者は8割となっています。

「経営者保証ガイドライン」の周知状況

 そもそも「ガイドライン」の周知はどうなっているのでしょうか。まず、「ガイドライン」の認知度は、5~6割程度となっています。また、「ガイドライン」を知っている事業者の認知経路をみると、金融機関からの説明が最多で4割、政府による広報や商工会・商工会議所からの説明は1割強程度に留まっています。なお、経営者保証を提供している経営者のうち、金融機関から「ガイドライン」の説明を受けていない事業者も7割存在します。

金融小委員会での検討

 このような状況を踏まえ、2022年2月から「中小企業政策審議会金融小委員会」において、経営者保証に依存しない融資慣行の確立に向けた検討を開始しました。「小委員会」での議論を踏まえ、中小企業庁として、まず、「経営者保証を外すことができるかもしれない」というメッセージを強調したチラシを作成し、中小企業家同友会の皆様のお力も借りながら、幅広いルートで周知を進めています。今後、経営者保証解除の取り組みや解除による効果について、好事例集も作成します。

中小企業の取り組み促進

 経営者保証の解除に向けては、中小企業自身による取り組みが不可欠です。現在47都道府県に、チェックシートを活用して、「ガイドライン」の3要件の充足状況の確認などを行う経営者保証コーディネーターが配置されていますが、その支援対象は、事業承継時に限定されています。このため、「小委員会」での議論を踏まえ、コーディネーターの支援対象を事業承継時以外にも拡充するとともに、チェックシートのさらなる明確化に取り組むこととしています。

金融機関の取り組み

 併せて、金融機関による取り組みも重要です。中小企業が具体的に取り組むことができるよう、官民金融機関に、経営者保証を徴求する場合には、どの部分が十分ではないために経営者保証が必要なのかなどの説明を個別・具体的に求めることも、引き続き検討することとしています。

中小企業庁金融課 課長 神崎忠彦

「中小企業家しんぶん」 2022年 9月 5日号より

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