【問題提起】広報活動と会員増強は両輪 中同協広報委員長 宇佐見 孝氏

10月6日に2022年度第1回中同協広報委員会が秋田を会場にハイブリッド開催され、22同友会から61名が参加しました(10月25日号既報)。今回は、宇佐見孝・中同協広報委員長の問題提起を紹介します。

 同友会の広報活動と会員増強は両輪です。きちんと広報活動ができている同友会は増強も進んでおり、広報活動が増強の成果につながっている同友会もあります。

 広報委員会は発信力の大切さを学ぶ委員会です。会外に発信できないと新会員の入会につながりません。また、同友会のことを深く知ることができる場でもあります。広報にはすべての同友会の情報が集まりますので、なぜ同友会で勉強するのか、なぜ会員数を増やす必要があるのかなど、広報活動を通して学ぶことによって、同友会の深い部分を知ることができます。

 さらには、時代に沿ったテーマを扱うため、先端的な事例に触れることもできます。

何のための広報活動か?

 広報活動は、同友会運動の道しるべとして運動の方向を指し示す役割があります。広報活動の活性化なくして同友会の発展はありません。広報委員は会員に情報を発信する役割を担いますので、何のためにその活動をしているのかを理解していないといけません。また、社会問題への理解も必要です。そのために、必ず中同協の総会議案書を読みましょう。社会情勢を捉え、それを周りに伝えることで会の方向性を決めることができます。

 また、同友会の活動を外部に発信し、会の知名度を上げる役割もあります。愛知同友会では、定期的に記者懇談会を開催し、同友会や中小企業の現状を発信しています。報道されている内容は実際の中小企業の実態とかけ離れていることもしばしばですので、われわれ広報には中小企業の現状を社会に知ってもらう役割があります。

広報委員の役割とは何か~「3つの目的」の先にあるもの

 同友会の本質である「理念」を語れるでしょうか? 同友会理念を語れないと増強はできません。同友会のベースである理念をもとに同友会のよさを説明することです。

 「自主・民主・連帯の精神」のうち、「自主」にはふたつの意味があります。ひとつは、政治、経済の干渉を受けないこと。そして会員の主体性を大切にすることです。言われてからやるのではなく、自主的に参加して自主的に学ぶことです。

 「民主」は、ボスになって独善的運営にならないこと。同友会は全会員が平等な立場ですので、民主的な見方や考え方で進めるということです。

 「連帯」は、現在のように厳しい経営環境の中では、互いに励まし合う必要性はこれからさらに出てきます。たとえば、後継者不足などで事業継続ができない状況になったとしても、相談し合い、励まし合うことができます。

 もう1つの「自主・民主・連帯の精神」は「人間尊重の経営」です。かけがえのない人生の全面開花を保障するために、一個人の尊厳を守ること(自主)。一生命の尊厳のために、平等な人間観が民主主義の根幹であること(民主)。そして、あてにしあてにされる関係を生み出すこと(連帯)です。

 われわれは「3つの目的」として「よい会社」「よい経営者」「よい経営環境」をめざして活動していますが、その先には「企業経営を通してよりよい社会をつくる」という目標があります。平和で、よい社会をつくれなければ企業経営はできません。

 そして、中小企業は地域のインフラとして、雇用をはじめ地域経済を支えています。「国民や地域とともに歩む中小企業」として豊かな地域・国づくりに貢献している存在ということです。

 中小企業の立ち位置を向上させるには、同友会を知ってもらい仲間を増やすことが重要です。仲間を増やすことで中小企業を取り巻く経営環境を変える力になるからです。広報がうまく機能すれば会員は増えていきます。だからこそ広報活動と会員増強は両輪なのです。

 われわれ広報委員会が会員に的確な情報を伝えることで、それが輪になって多くの方の会員増強につながるということを確認したいと思います。

「中小企業家しんぶん」 2022年 11月 5日号より