集結せよ、天命に導かれし経営者たち 約束の地“周南”へ【山口同友会 第25回経営者フォーラム】

10月15日、第25回経営者フォーラムがリアルとオンラインの併用で開催され、125名が参加しました。はじめに、吉川日生代表理事((株)シーパーツ)のあいさつの後、玉井章文実行委員長(興陽自工(株))から「コロナ禍や社会情勢の変化により誰もがさまざまな影響を受けている。本日の報告者は、同友会の学びを通じ、情勢分析と未来予測を重ね、地域と共に危機を乗り越えてきた方々。これからの中小企業家としての方向性を学び合い、そして地域をどのように変えていくのかを考えながら参加してほしい」とフォーラムの目的を確認し、開会しました。

第1分科会では「時代を読み解き時流を掴む~人を生かす経営で地域の未来をひらく~」と題し、加藤昌之氏((株)加藤設計・愛知同友会)を報告者に迎えました。経営指針作成、人間尊重経営の落とし込み、景況調査の活用、未来ビジョンと情勢展望、地域未来創造企業への取り組みなど、多岐に渡る報告から「同友会での学びを自社の未来に向けてどう生かしていくか」を学び合いました。坂井幸栄座長(サカイ土地(株))は「同友会でさまざまな役を受けることで視座が高まり、学びの実践を重ねることで深みを帯びていく。人を生かす経営を志し、社員と共に未来に希望が持てる会社にしていくことがわれわれ経営者の使命ではないか」とまとめ、参加者は同友会を最大限に活用し、地域と共に歩む具体的なヒントを得ました。

第2分科会では「震災復興に学ぶ中小企業家の命題~魂が共鳴する同友会運動の真髄~」と題し、河野通洋氏((株)八木澤商店・岩手同友会)を、海外からのオンライン参加で報告者に迎えました。生意気な後継者時代から、同友会との出合い、支部の立ち上げ、そして震災からの再出発と次代への責任。河野氏の赤裸々な報告のもと「あなたにとって守るべきもの・中小企業家としてやるべきこと」を学び合い、久保武智座長(久保工務店)は「経営者はすべてに対して心通う姿勢で臨み、愛溢れる気持ちで在り、情ある行動で進むのみ。どんな小さな会社でも世の中を変えていける。同じ羅針盤を持つ同友会仲間と魂を震わせ、地域を守っていきましょう」と語り、中小企業家としての本質を問う分科会となりました。

最後に、玉井実行委員長が「同友会の3つの目的には、自社をよくすることに加え、地域をよくしていこうという意味もある。1本の矢では折れてしまうが、3本集まれば簡単には折れない。毛利元就の『3本の矢』の教えのごとく、皆で団結し、山口県をよい地域にしていきたい。これからも皆で同友会を盛り上げ、学びを深めていきましょう」と締めくくり、山口同友会の1年間の学びの集大成にふさわしいフォーラムとなりました。

「中小企業家しんぶん」 2022年 11月 15日号より