【全国支部長インタビュー】第22回
静岡同友会・志太支部 大池盛一郎支部長((有)カーライフ静岡代表取締役)
「組織的な増強活動で仲間づくりの意識を育む」

 全国の支部・地区を紹介する連載企画「全国支部長インタビュー」。第22回となる今回は、静岡同友会・志太支部(大池盛一郎支部長)の取り組みを紹介します。

行政との連携も深く3市にまたがる広域支部

 志太支部は県都静岡市に隣接する3つの市(焼津市、藤枝市、島田市)を活動エリアとし、かつてこの地域一帯が「志太郡」であったことから支部の名前となっています。各行政とも長きにわたり交流を続け、近年では各市の中小企業振興基本条例推進において志太支部が主体的な関わりを持ってきました。今年度は「よい経営環境をつくろう」を目的とする常設委員会を新たに設置し、昨年度設置した4委員会(志太支部版つくる会、仲間づくり委員会、報告&バズセッション形式の例会を企画する委員会×2)と併せ、5委員会体制で臨んでいます。各委員会がそれぞれの役割の活動をしつつ、持ち回りで例会の企画、運営を行っています。

「入ってよかった」と思える組織づくりをめざす

 家業であった総勢4名の自動車販売会社に25歳で入社し、父の他界により30歳で社長就任。周りに相談できる人がおらず、同じ経営者の立場の方とのコミュニケーションを渇望していました。同友会がどのような団体か全く知らずに例会にオブザーバー参加し、自社経営を赤裸々に語る例会に大いに刺激を受け、2015年に入会。2年目に支部の委員長を任されてからは毎年役員として活動し、例会にも欠かさず出席してきたところ、昨年度より支部長を務めています。

 かつて自身が刺激を受けたように、同友会に所属しなければ経験できない学び、同友会ならではの例会づくり、委員会活動を推し進めることで会員1人1人に所属していてよかったと思ってもらえるような組織をめざし、実践しています。

充実した例会づくりで同友会の輪が広がる

 昨年度は16名もの新入会員が入会し会員純増率県内ナンバーワン(21%)、会員数は76名となりました。以前は各個人に委ねられていたオブザーバーのお誘いやフォローを組織として行っていこうと2020年度より設置された「仲間づくり委員会」の存在がベースとなり、コロナ禍で思うような活動ができなかった中でも、会員1人1人に仲間づくり活動の意識がしっかりと育まれた結果ではないかと感じます。そんな中、昨年度はコロナの5類移行に伴い、例会・委員会共にリアル開催が主流となり、各行事への参加者も大幅に増えました。活発な委員会活動によって例会がより一層充実し、会員の参加を推し進めたことでオブザーバー参加増へつながりました。また参加したオブザーバーへの後押しとなる好循環な取り組みが図れたことにより、会員数を増加させることができました。

 今年度も昨年度リリースした支部独自のホームページなども活用し、引き続き高い意識を持って仲間づくりに取り組んでいきます。

「中小企業家しんぶん」 2024年 6月 15日号より