【全国支部長インタビュー】第23回
奈良同友会・やまと中央支部 藤枝一典支部長(フジエダ珈琲代表取締役)
「組織的な増強活動で仲間づくりの意識を育む」

 全国の支部・地区を紹介する連載企画「全国支部長インタビュー」。第23回となる今回は、奈良同友会・やまと中央支部(藤枝一典支部長)の取り組みを紹介します。

支部の紹介

 奈良県には4つの支部があり、「やまと中央支部」は北から2番目の支部です。天理、大和郡山、斑鳩、三郷、平群など奈良盆地の横断的エリアからなり、4年前に支部再編を機に発足した支部です。発足時から会員同士のアットホームな雰囲気を大切にして、4年をかけて支部のアクティブ率(55%↓70%)が向上してきました。また支部を持続的に発展させる覚悟と想(おも)いをこめて、毎年マイナス会勢を出さない「連続増強」を支部の大切な価値観として取り組み、会員数(95名↓108名)となりました。また地域連携も大事なテーマに掲げ、これまで天理市、天理大学、奈良信用金庫など、地域内の産官学金との例会も毎年開催し、Jリーグチーム奈良クラブも月例会をきっかけに入会されました。

支部長の紹介

 わが社は奈良県内を中心とした珈琲関連事業を商っており、私は後継経営者です。青年部会の役職を一通り経験し、次に本会に学びの場を模索していた時期と県全体の支部再編が重なり、支部長にお声がけいただきました。生まれ、育ちが支部外のエリアということもあり、当初は地域に対する感覚が他の会員よりも薄かったように思います。地域ごとに集まる支部の取り組みを通じて、地域で商う経営者たちと日々関わり、縁が深まるきっかけをいただけたことは、まだまだ続く経営者人生で貴重な機会だと思っています。経営の調子がいい時だけでなく、コロナなど苦しい局面でも支部で声を掛け合って、励まし合い、情報交換しながら乗り越えられた経験は支部での活動のたまものであり、経営者としての財産ともなりました。

仲間づくりの取り組み

 2023年度、やまと中央支部では入会者13名に対して退会者3名で、10名の増員となりました。取り組みとして行ってきたのは、新規ゲストへの丁寧な関わりです。ブロック長を中心に、運営委員会のメンバーがこまめに連絡を取ることを意識してきました。その中でも、青年部会や女性部会など部会での関わりもありつつ同じ支部(同じ地域)の会員をフォロー役として選出して、会社の現状や本人の課題などを聞き取りながら丁寧になおかつ相手にとっても適切なタイミングで誘ってもらうようにしています。そしてブロック単位での懇親会も行うことで、より地域にポイントを絞って絆を深めています。「互いのことを知り合う」を大事に、時間をかけて親睦を深めることを合言葉にブロック活動を行った結果として、仲間が増えたと実感しています。

「中小企業家しんぶん」 2024年 7月 5日号より