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シリーズ「金融機関とともに地域を考える」
「中小企業家しんぶん」2003年 4月 5日号より

相互の課題が共通し議論白熱

帯広支部金融懇談会から(上)


 北海道同友会帯広支部(会員数570社、十勝支庁管轄の1市19町村、人口36万人、主産業である農業は年間粗生産高2500億円)は、金融機関との信頼関係を確立しようと2002年11月から2003年2月までに10行の金融機関と地域経済、地域金融をテーマに懇談を行いました。地域経済をざっくばらんに論じ合う中で、「地域」を基盤に相互の信頼関係が築かれつつあり、今後も継続的に行っていく予定です。金融機関からの期待も大きく、この間の金融アセスメント法制定運動の中で生まれ、その具体的な実践とも言える積極的な活動が全国の注目を集めています。その詳細を3回にわけて石戸谷和政・北海道同友会東北海道センター事務局長に紹介していただきます。(編集部)

居酒屋でざっくばらんに3時間を超える論議
 帯広支部としては各金融機関の皆さんを総会、新年交礼会など行事のときに来賓として招いていますが、親密な懇談会は持ったことはありませんでした。どちらかというと支部役員の個別取引を通じて同友会の内容を理解していただいていました。

 また地域経済、地域金融を共通のテーマとして本格的に論議することも今回が初めてのことです。

 今回の懇談会がうまれた背景には、バブル崩壊後、中小企業も金融機関も厳しい時代を迎えて単純に資金の貸し借りだけではなく、共存、共栄していくためにはどのような情報提供や資金融資の枠組みづくりができるかが、お互いの課題となってきたことがあります。

 下記(別掲)の4つの目的を掲げて懇談会を行いましたが、金融機関と中小企業が団体交渉をおこなうようなことでは話が発展しないと、居酒屋で若干のアルコールも入れながら懇談形式で行いました。

【帯広支部金融懇談会の趣旨】
(1)中小企業の経営体質改善の視点から金融関係の方に指摘をいただく。
(2)金融アセスメント法など金融問題について情報交換をおこなう。
(3)中小企業の育成と地域活性化(教育も含む)について金融機関とともに考える。
(4)金融機関が持っている最新の経済情報などについて学ぶ。

十勝経済の強みなど話題次々と
 各金融機関のサービス内容から経済情勢、十勝経済の強み、他地域と帯広の相違点、行政サービス、市町村合併など金融問題にかかわらず豊富な話題が論議されました。

 当初、支店長、副支店長などとの懇談を想定していましたが、融資担当課長など、多いところでは6名も参加いただけるなど、金融機関も支店ぐるみの参加となりました。

 同友会側は今回のお世話役の松原信一氏((株)タム社長、帯広支部副支部長)、塩野谷和男氏((株)江戸屋社長、帯広支部幹事)、渡辺純夫氏(東洋農機(株)社長、帯広支部副幹事長)を中心に、支部役員の方が交代で6〜8名が応対しました。

 進行は松原社長より趣旨説明が行われ、金融機関の支店長など代表の乾杯で始まります。銀行のサービス内容の説明後に討論しますが、多くの方が日ごろ、各種会合等で顔見知りであることから比較的スムーズに意見交換が行われています。

(つづく)

北海道同友会東北海道センター事務局長 石戸谷和政

【懇談を行った金融機関名】
帯広信用金庫
十勝信用組合
北洋銀行帯広支店
札幌銀行帯広支店
北海道銀行帯広支店
中小企業金融公庫釧路支店
商工中金帯広支店
国民生活金融公庫帯広支店
みずほ銀行帯広支店
北陸銀行帯広支店

調査 資料 対話 シリーズ「どうする政策金融Q&A
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