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「中小企業家しんぶん」 2004年 5月 5日号から

リレバン、マニュアル改訂など金融政策に大きく反映

法案の成立と「中小企業憲章」制定へ

 

 中同協ではこの4年間、会を挙げて、金融環境を改善するため「金融アセスメント法」(「地域と中小企業の金融環境を活性化させるための法律案」)の制定に取り組んできました。この法律はまだ制定されてはおりませんが、その実現のため、私たちは国会請願署名を101万名以上集め国会に提出しました(2003年3月)。さらには、地方議会から国への意見書決議を要請し、決議議会数は813議会(2004年4月13日現在)、全自治体の26・1%となっています。

 金融状況は、やや緩和の傾向にありますが、昨年末の足利銀行の破綻(はたん)、来春のペイオフ完全解禁実施を控え、金融情勢の動向は楽観を許しません。私たちは、ここで金融アセス運動の成果を確認し、この運動が蓄積した経験を企業と同友会運動に生かしていくことが必要です。昨年の全国総会(2003年7月、福岡)での中間総括をふまえて、本年の全国総会(2004年7月、岡山)に向けての問題提起とするものです。

(中同協専務幹事 国吉 昌晴)


「金融アセスメント法」制定運動の成果と今後の課題

[1].金融政策の前進に大きく貢献

 この運動の第1の成果は、金融庁の「リレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラム」の策定(2003年3月)、「金融検査マニュアル別冊・中小企業融資編」の再改訂(2004年2月)など金融政策に大きく反映されたことです。前者については、地域金融機関が長年の取引関係の中で築いてきた本来の地域(顧客)密着機能を発揮し、「地域貢献についての情報開示及び評価による地域経済の活性化に資する取り組みの強化」を掲げ、開示された情報を利用者の立場から評価する仕組みについても言及、金融アセスの考え方と共通する内容となっています。

 また、「担保・保証に過度に依存しない中小企業金融の研究会」の設置、企業の将来性・技術力を的確に評価できる人材の育成研修(目利き研修)促進など、同友会がかねてより提唱してきた内容と重なっています。

 後者については、中小企業金融が融資現場でスムーズに作用しない要因として金融庁の金融検査マニュアルの機械的・画一的適用がかねてより問題視されてきました。私たちは、「検査マニュアルは大企業用と中小企業用に分けるべき」とのダブルスタンダード案を主張してきました。今回の再改訂では、検査対象から外す融資額の基準が、2000万円以下から5000万円以下に引き上げられる、キャッシュフローを重視し、赤字や債務超過でも売上をきちんと上げ資金が回っていれば健全とみなす可能性が含まれており、前進といえます。

 この他、個人保証に関する環境整備としては、破産法の改正が検討されており、事業に失敗しても再挑戦可能な社会環境づくりへの動きが見られます。「資金繰り円滑化借換保証制度」の創設、中小企業再生支援協議会の設置、中小企業庁による「地域中小企業金融ヒアリング調査の実施」等、従来以上の積極的対応がみられます。(詳細は、中同協企業環境研究センター発行『企業環境研究年報第8号』所収「金融アセスメント法制定運動の軌跡」参照)

[2].学習活動通じ企業体質強化、改革のエネルギーへ

 第2には、金融に関する学習活動を強めることが、経営指針づくり活動と一体化して、企業体質の強化につながり、現状改革のエネルギーに転化したことです。

 運動と学習活動を平行して進めることによって、各企業としての金融機関への対応策は、経営指針を確立し赤字企業から脱却することであることも明確になりました。

 さらには、長年にわたる貸し手と借り手の不公正な関係に目覚め、怒りとなって運動推進の力に転化していきました。

 「金融アセスメント法制定運動は、中小企業家の権利回復の運動である」との声が全国でわき上がり、「このような運動を提起できる同友会に会員としての誇りを感じる」との発言も聞かれました。

[3].金融機関との信頼関係を築いて

 第3は、運動の過程で、地元金融機関との対話・懇談が積極的に進められ、この3年間で、全国では100を超える金融機関―地銀、信金、信組との懇談が行われたことです。

 金融検査マニュアル、ペイオフ問題、その地域特有の金融・経済問題が話しあわれ、金融アセス法への理解・認識も深まりました。アセスの署名活動に進んで協力してくれる金融機関もありました。

 東京同友会と東京都信用金庫協会との共催の金融シンポ(2003年2月)、北海道同友会帯広支部による全金融機関との懇談・交流を促進する常設機関の設置等、各地での取り組みが広がりました。

 金融機関側も経営危機感を背景に、「地域経済の繁栄」こそ双方の共存、共栄できる道であり、共通した使命であることが確認されています。

[4].地域における同友会の存在感が高まったこと

 第4は、地域における同友会の存在感の高まりです。100万名を超える署名活動は、同友会運動史上画期的なことでした。そのためには、社員、家族、取引先の多くの方の協力が必要でした。街頭署名に立った経営者の姿はマスコミでも大きく報道されました。商店街、団地組合等、他団体との協力の輪も広がりました。

 地方議会での意見書採択要請行動では、同友会活動を議会、行政に広報する機会になり、会の活動領域をさらに広げました。

[5].私たちの正当な願いは国政を変えられるとの確信へ

 第5は、国政との距離を縮めたことです。立法運動という初めての経験で、私たちが学んだことは、中小企業家の正当な願いは国政を変えることも可能であるとの確信でした。政党間の確執という政治の世界の難しさも味わされましたが、与野党を問わず、「考え方はよくわかる」との賛意は得られ、政府側答弁でも前向きな発言が聞かれました。運動途上における一定の成果は、[1]で紹介した通りです。

 愛知同友会では、もっと政治への関心を高めようと「選挙に行こう」キャンペーンを行い、民主政治の担い手としての自覚と自信を持つことを強調しています。

[6].アセス法の成立と「中小企業憲章」の実現へ

 中同協では、アセス法の完全成立をめざし、いっそう声を高め、引き続き運動を継続していきます。

 私たちがこの大運動で学んだ重要な点は、日本経済発展の原動力は中小企業にあり、それにふさわしい力を発揮させるためには、金融政策に限らず国の経済政策の中軸に中小企業をすえるという大転換が必要なことです。

 先進工業国では、21世紀の雇用の創出、豊かなビジネスアイデアの源は中小企業にあることは共通認識となっており、私たちは「中小企業憲章」制定運動でその実現をはかろうと考えています。

 本年の全国総会を契機に、まず学習運動を始めることを提起しているところです。

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