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【11.03.15】【憲章・条例ニュース】戸田市で振興条例が制定 【埼玉・戸田市】

 2月7日の戸田市臨時議会で、戸田市中小企業振興条例が可決されました。条例制定に関わってきた埼玉同友会戸田・蕨地区会幹事の山中邦久氏((株)セルフネット 代表取締役)に条例制定の経緯などを寄稿していただきました。

中小企業と共に元気なまちづくりを

 条例は、市民生活常任委員会による議案提案で全会派一致で可決しました。

 制定に向けては1年近く委員会で検討を続け、埼玉同友会戸田・蕨地区会を含めた市内商工団体へのヒヤリング、中小企業へのアンケート、説明会(市議会と一般向け)、会議開催18回を経ての制定となりました。

 戸田・蕨地区会に対するヒアリングの際には、私も参加し、条例のポイントとして、「地域経済活性化=地域社会の活性化」と考え、「中小企業」のみの振興でなく、「まちづくり」という言葉も包含した条例にしてほしいと要望しました。

 もうひとつ要望したポイントは、条例化によって行政の責務とともに、私たち中小企業の責務の自覚化によってそのレベルを向上させ、地域と存在を共有する中小企業のアイデンティティ確立という効果も期待できるという視点です。従来の行政が「市民」対象の施策が主だったのに対して、「企業市民」という視点での「協働」で経済振興できる自覚した中小企業を育成してほしい、そのための情報収集、情報公開能力を向上してほしいという願いでもあります。中小企業の底上げの場として同友会も活躍したいという隠れた狙いもありました。

 来年度(2011年度)は条例が施行されます。条例推進の重要な役割を担うのが、「中小企業振興会議」です。これは同友会が、条例制定前後のプロセスこそ重要であり、「事前ヒヤリングに止まらずに振興会議の設置を」と要望したものです。ワーキンググループなどを作っての各事業者、業界などの意見集約を行い、中小企業の声を取り入れ、市の事業に生かすシンクタンクとしての役割が期待されています。

 私たち自身、「中小企業が作る元気なまちづくり、中小企業と共につくる元気なまちづくり」を合言葉に、地域社会に根付いた中小企業の発展を目指して、自社の見直し、地域貢献に努力したいものです。

(株)セルフネット 代表取締役 山中邦久(埼玉)

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