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【11.03.22】【中小企業憲章を生かす】7 今こそ運動の成果を前進させる時―福岡同友会副代表理事・中小企業憲章推進本部本部長 中山英敬((株)ヒューマンライフ代表取締役)

 昨年6月の中小企業憲章の閣議決定は、私にとって一番のうれしい出来事でした。同友会の運動が、政府を動かし国を動かしたのです。当日は、感動で胸がいっぱいでした。

 しかし、その後何日たってもマスコミが取り上げるでもなく、行政がとりたてて何かをするわけでもなく、中小企業憲章が制定されても私たちのまわりは何も変わりませんでした。そうです。私たちがこの憲章を広めていかないと、世の中は何も変わらないのです。これからが、本当の意味での運動の始まりです。

 まず、私たちが中小企業憲章を理解し深めることが大切です。憲章で示されている中小企業の経済的・社会的役割や、中小企業への期待などをしっかりと自覚し、そこへ向かって努力しなければなりません。そして、中小企業憲章の精神を地域や行政に訴え、中小企業振興基本条例の制定を目指し、憲章・条例推進運動を強化していきましょう。

 福岡同友会では、1999年より福岡県に対して政策要望・提言を行っておりますが、この政策要望・提言の中で、憲章の精神や条例の重要性を訴えていきます。そして、中小企業憲章が制定されたことを生かし、次年度より福岡県内の主要6市(福岡・北九州・飯塚・直方・久留米・大牟田)に対しても、政策要望・提言をスタートさせ、行政と対話を重ね、憲章の精神や条例の重要性を訴え、共有していきます。

 また今年の6月には、中小企業憲章制定1周年の記念行事として、「中小企業憲章大学習会」を計画しています。福岡同友会と福岡県中小企業団体中央会との共催、九州経済産業局の後援で中小企業庁の協力を得て、企画を進めています。当時、中小企業憲章の成文化に直接関わられた中小企業庁の宮本課長より、制定の趣旨、制定までの過程、憲章の内容などを詳しく解説していただきます。会内はもとより、各行政担当者や中小企業団体、大学などにも呼びかけ、中小企業憲章への理解を広範囲に訴えたいと思います。

 憲章制定1周年の記念行事を機に、福岡でもこの運動に大きなうねりを起こしたいと思っています。

 本連載は毎月15日付で、中同協中小企業憲章・条例推進本部の委員の皆様に交替で執筆頂いています。

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