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【11.09.21】【中小企業憲章を生かす】11 家族、社員とその家族がより幸福に暮らせる地域を〜広島同友会副代表理事 瀬島 高志(合同呉運送(株) 代表取締役)

 2003年に福岡で中同協第35回定時総会が開催されました。私は第13分科会「欧州中小企業憲章にみる21世紀の中小企業政策」(講師 三井逸友先生)の分科会に参加しました。三井先生の「日本版中小企業憲章をつくろう」という提起を聞き、中小企業の経営者が「ここまでやらないといけないのか」と思うと同時に、「ここまでやっていいんだ」との思いを抱きました。

 中同協の中小企業憲章推進本部の一員に加えていただき、そこで学ばせていただけたことは、たいへんありがたかったです。ただ、このころは、「日本版中小企業憲章」ができるのには、2〜30年かかるだろうと思っていました。2010年6月18日、中小企業憲章が閣議決定されたその日、素直にうれしく思いました。

 広島同友会では、憲章が閣議決定された1週間後に、中小企業庁事業環境部企画課の宮本課長(当時)にお越しいただき、憲章の勉強会を開催しました。あれから1年と少々が経過し、会員も少しずつ憲章について認識を深めつつあると思います。また、共同求人活動の一環で行っている大学や高校の先生方との懇談会などで、憲章や中小企業という存在についての理解を広げてきています。最近、県内のいくつかの自治体で、中小企業振興基本条例制定に向けての動きが起こっています。

 わが社においては、憲章が閣議決定された時は、社内会議でそのことを報告し、憲章の読みあわせをしました。

 東京の大学で雄弁部に入っている次女が、小さい大会ではありますが、「中小企業憲章」という題で弁論したと聞き、少しは気にしてくれていたんだなとうれしく思いました。

 私にとっての憲章の原点は、私の家族、社員、また社員の家族がより幸福に暮らせる地域をつくるということです。

 憲章の精神が社会全体に広まり具現化するには、やはり2〜30年かかるのではないでしょうか。粘り強く学び続け、行動し続けることが必要です。とりわけ自分の会社を維持発展させ続けること、できることなら社会から認められる会社にしていきたいと考えています。

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