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【17.08.29】【中小企業憲章条例推進月間】あなたが動けば、地域が変わる!!〜中小企業憲章に基づく地域おこし、地域づくり〜【熊本】

6月中小企業憲章・条例推進月間に基づいた例会

 熊本同友会では、6月22日、中小企業憲章・条例推進月間に基づいた例会として『あなたが動けば、地域が変わる〜中小企業憲章に基づく地域おこし、地域づくり〜』を演題に京都大学大学院経済学研究科の岡田知弘教授を招き、72名が参加しました。

 講演では、中小企業憲章や中小企業振興基本条例についての役割や条例を活用した地域づくりを実践していくことにより、地域がどのように豊かになっていくのかを、各同友会の事例や東日本大震災時の現場の声も踏まえて、丁寧に解説がありました。

 特に、震災からの復興には『人間の復興』がもっとも重要ということを強調。「どんなにインフラの整備を進めても、それを使用する人間の生活が復興しないと地域の復興はなしえない。だからこそ、人を中心に考えた地域の再生計画が必要となってくるのです。これは、災害に共通して言える考え方であり、東日本大震災からの復興時には、多くの中小企業家同友会の会員企業が人間を大切にする考えのもと、その役目を担いました」と話しました。

 また、経済の地域循環の話では、地域内の人間関係の大切さを震災の事例を通じて報告がありました。被災直後は、手元にお金があっても店舗は開いておらず、お金を使う場所がありません。残るものは人間の信頼関係だけです。それを体験した方は、それまで遠方へ出かけていた買物を、なるべく近隣の中小企業で行うようになります。こうして地域内で人間関係が少しずつできていくと、地域内循環ができ地元企業の活性化につながると提起しました。

 最後に、「震災後、復興に向け多くの仕事が発生しますが、それらを真っ先に大手ゼネコンが受注してしまう。中小企業振興基本条例でその点も明記していれば、地元企業で仕事がまわり、もっと丁寧な仕事ができる可能性もあります」と参加者への期待を込めて講演をまとめました。

 参加者からは「地域の活性化のためには地域の中小企業が元気でなければならない。そのために、中小企業の活動を担保できるような仕組み、ルールが条例だと再認識した」などの意見があり、「地域づくりの担い手は中小企業」と改めて気づかされる例会となりました。

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