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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2021年 3月 5日号

▼最近、同友会の例会である会員経営者の体験報告を聞く機会がありました。2代目の経営者の方で、父親の会社に入社した時は年商の約2倍の借金があり、金融機関からは「破綻懸念先」に格付けされていたそうです。当時は金利も高く、利払いだけでも大きな負担で、眠れない日々が続きます

▼そのような中、同友会に入会し学んだことを素直に実践し続けました。まずは経営指針を作成し、それをもとに金融機関と交渉、金利引き下げを実現します。社員には経営指針を活用して考え方などを伝え、幹部社員の育成にも注力します。さらに事業内容の再構築、金融機関との信頼関係づくり、就業規則の見直し、給与・賞与の改善などにも積極的に取り組みました。その結果、数年後には社員数も売上も大きく伸ばすことができ、借入金も完済したそうです

▼幾多(いくた)の困難にも負けずに乗り越えてきた報告を聞き、参加者は多くの勇気が得られたのではないかと思います。新型コロナウイルスの感染拡大はまだまだ先行き不透明ですが、経営者同士が互いの経験を率直に報告し、そこから知識やノウハウだけではなく、経営姿勢や生きる力を学び合う。同友会の魅力を改めて実感した例会でした。

「中小企業家しんぶん」 3月 5日号より


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