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中小企業家しんぶん

コラム「円卓」のバックナンバー

●2024年 4月 25日号

▼今年の賃上げは、近年にない大幅なものとなってきています。4月4日に連合が発表した春季労使交渉における回答の第3回集計では、組合員数300名未満の中小組合での賃上げ率が平均4・69%だったとのこと。過去の最終集計と比べると1992年以来の高水準です

▼その理由としては「社員の生活向上のため」「人材採用を有利にするため」という前向きのものと「人材流出を止めるため」という防衛的なものの両方あると考えられますが、大手・中堅企業の動向を見る限り「それなりの賃上げをせざるを得ない」状況であることは間違いありません

▼そこで、各社とも昇給原資があるのかどうか、ということが大きなポイントになってきています。私たち同友会では、あくまでも自助努力を大切にしており「賃上げできる」「価格決定権のある」「自立型の」企業をめざそうと呼びかけていますが、今こそその真価が問われているのかもしれません。幸か不幸か、世の中は明らかに「賃上げ分は価格転嫁すべし」という潮流になってきています。同友会で学んだ「科学性・社会性・人間性」のバランスがよいレベルアップを、最大限生かし切る時が来ました。

「中小企業家しんぶん」 2024年 4月 25日号より


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